Blog

平成29年7月21日 パキスタン総選挙混乱



おはようございます。パキスタンの総選挙が混乱しています。

1. 与党と軍が対立

パキスタンでは、25日の総選挙を前に、混乱が拡大。与党「イスラム教徒連盟合わず・シャリフ派」を率いるシャリフ元首相は、13日に帰国したものの、空港で直ちに逮捕されました。同氏は、汚職の罪で有罪判決を受け、収監されました。

シャリフ氏は「私と手を携え、ともに歩んでほしい」と帰国前に訴えていましたが、空港内で拘束され、その後収監されました。これに抗議する支持者と治安部隊との衝突が各地で発生しました。

事の発端は、2016年に租税回避地のパナマから流出した「パナマ文書」。シャリフ氏は昨年7月に、最高裁判決で資産隠しを認定されて、下院議員資格を剥奪されたため、首相辞任に追い込まれ、汚職の疑いで起訴されました。

6月の判決でも、英国における不動産の報告を怠ったとされて、禁錮10年を言い渡されました。後継者と目されてきた娘のマリヤム被告も、禁錮7年の判決を受けて、やはり収監されました。

総選挙では、軍の支持を受けているとされ野党「パキスタンの正義のための運動」が25%の支持を集めており、与党「シャリフ派」の26%に迫っています。「パキスタンの正義のための運動」は、国民的スポーツのクリケットの元スター選手のイムラン・カーン氏が党首と務めています。

2.  パキスタンの株価の動き

ここで、パキスタンの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるKSE100指数は、15年以降17年前半まではほぼ一貫して上昇。その後は下落に転じて、18年に入ってからも軟調な展開。

 図表1 パキスタン・KSE指数

米連邦準備理事会(FRB)による利上げの加速、それに伴う米長期金利の上昇などにより、投資家が新興国株式市場から資金を引き上げる動きがみられます。また、米中の貿易摩擦の激化もあり、新興国の多くで通貨が対米ドルで下落しています。パキスタンの株式市場も、当面、下値を探る展開となる可能性があります。

平成29年7月19日 ロシア中銀、18年成長率はレンジの上限となる見通し



おはようございます。ロシアの経済発展省、18年と19年国内総生産(GDP)伸び率の見通しを下方修正しました。

1. 1-3月期GDP成長率は+1.3%に加速

まず、ロシアの景気を見ておきましょう。ロシア連邦統計局が6月18日発表した統計によると、1-3期国内総生産(GDP)は、前年同期比+1.3%(図表1参照、速報値)にとどまりました。前期の+0.9%から加速。

金融・保険、不動産また公共事業が回復を牽引しました。さらに、製造業と鉱業でも生産が回復しました。

 図表1 ロシアの四半期GDP成長率

2. インフレ率が鈍化

国家統計局から7月6日発表された6月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は+2.3%と、伸び率は前月から▲0.1%ポイントの鈍化(図表2参照)。市場予想の+2.2%からは上振れ。

 図表2 ロシアの消費者物価指数前年同月比上昇率

3. 政策金利を据え置き

一方、ロシア中央銀行は6月15日に政策決定会合を開き、主要政策金利である1週間物レポ入札最低金利を7.25%に据え置くことを決定(図表3参照)。資金吸収のための1週間物入札預金金利も据え置き。据え置きは大方の市場の予想通り。

中銀は17年3月会合で半年ぶりに利下げに踏み切り、同5月会合までは3会合連続で利下げを実施。その後、同7月会合で現状維持措置、インフレの動向やリスクを見極めていたものの、足元でインフレ下ブレリスクが強まり、同9月会合で4か月ぶりに利下げを開始。それから、18年3月会合迄5会合連続で利下げし、利下げ幅は計+1.75%ポイントとなっていました。4月に地政学リスクでルーブルが下落し、輸入物価が加速してインフレ上振れリスクが高まるとの判断で、金利据え置きを決めました。据え置きはこれで2会合連続。

 図表3 ロシアの政策金利

中銀は理事会後に発表した声明文で、「19年末までインフレリスクは上振れリスクになっている」とし、利下げの必要性を否定。また、中銀は「19年に予定されているVAT(付加価値税)税率の引き上げによって、インフレやインフレ期待が18年後半から加速し始める見通しを考慮すると緩やかな金融引締め状態となっている今の金融環境を中立に急いで戻す必要はない」としました。

4.  中央銀行が18年見通しはレンジ上限と発表

一方、ロシア中央銀行は、16日に発表した7月の月例経済報告で、同国の18年の国内総生産(GDP)の伸び率予想を、前回4月の時点予想の+2.1%から+1.9%に、19年も+2.2%から+1.4%へといずれも下方修正した模様。

中銀は16日発表の月例経済報告で、同国の18年のGDP成長率について、中銀が公式に発表している経済予測である+1.5〜2.0%の予想レンジの上限近辺になるとの見通しを明らかにしました。中銀は同報告書で、「ロシア経済は成長鈍化の兆しが出ているものの、ここ数か月、経済成長率は潜在成長率を同じ水準を維持している。個人消費は逼迫している雇用市場を反映して実質賃金の高い伸びが続いていることや消費者信用の拡大に支えられている」として、経済が堅調に推移しているとの認識を示唆しました。

平成29年7月18日 中国6月鉱工業生産と小売売上高



おはようございます。中国6月の統計で、鉱工業生産の伸び率は予想を下回りました。

1. 鉱工業生産伸び率は予想下回る

中国の国家統計局が16日に発表した統計によると、年間売上高2000万元以上の企業の3月の鉱工業生産(付加価値ベース)は前年同月比+6.8%と、5月の+6.8%から減速。市場予想の+6.5%からも下振れ。

 図表1 中国の鉱工業生産(前年同月比)

2. 6月小売売上高は予想上回る

一方、中国の国家統計局は同日に、17年6月の小売売上高が、前年同期比+9.0%になったと発表(図表2参照)。5月の+8.5%から伸び率が加速。市場予想の+8.8%を上回りました。

 図表2 中国の小売売上高(前年同月比)

3. 1-6月固定資産投資は伸びが鈍化

他方、国家統計強による同日発表の18年1-6月の固定資産投資は、前年同期比+6.0%。伸び率は1-5月の+6.1%から減速。市場予想の+6.0%と一致。

中国の4-6月期の成長率は前年同期比+6.7%と、1-3月の同+6.8%から減速。当局が進める債務削減の影響があります。地方政府の資金調達が限定され、インフレ建設が減速。ローン金の上昇が家計支出を抑制。今後は米中貿易戦争の影響も懸念されており、中国の景気見通しには、不透明感が高まっています。

平成29年7月17日 中国4-6月期GDP+6.7% 

おはようございます。中国の4-6月期GDP 成長率は+6.7%で、伸び率は前期から減速しました。

1. 4-6月期GDP+6.7%

中国の国家統計局は17日に今年4-6期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.7%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は1-3月期から▲0.1%ポイントの減速。17年7-9月期以来3期ぶりの減速。インフラ投資が振るわず、消費も伸び悩みました。米国との貿易摩擦で今後輸出が減速する可能性があり、景気の先行きに不透明感が強まっています。

4-6月期の成長率は18年の政府目標である「+6.5%前後」を上回りました。また、市場予想の+6.7%とは一致。前期比では成長率は+1.8%と、1-3月の+1.4%からは加速。

 図表1 中国の四半期成長率(前年同期比)

2. 固定資産投資などが鈍化

そのほかの指標で16日に発表されたものでは、固定資産投資は1-6月には前年同期比+6.0%となり、1-3月期の+7.5%から鈍化。個人消費も振るいませんでした。輸出は好調であったものの、今後は米中の貿易摩擦の激化により、先行きには不透明感があります。固定資産投資、個人消費など細かな点については、また後程ご報告する予定です。

平成29年7月16日 パキスタン元首相を逮捕 

おはようございます。パキスタン元首相のシャリフ氏が帰国し、逮捕されました。

1. シャリフ氏を帰国と同時に逮捕

パキスタンの元首相であるナワズ・シャリフ氏が13日に、同国東部のラホール空港で逮捕されました。同氏については、同国の裁判所が6日に、各国富裕層らの租税回避を暴露した「パナマ文書」に端を発する汚職問題で、禁錮10年の判決を言い渡していました。

シャリフ氏は妻の療養先である英国からラホール空港に到着した13日夜に、空港内で身柄を拘束され、首都イスラマバード郊外のラワルピンディの刑務所に移送されました。禁錮7年の判決を受けた娘のマリアム氏も同時に拘束され移送されました。

ラホール空港周辺では、シャリフ氏が率いてきた与党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(PML-N)の支持者らが警察部隊と衝突。警察は、催涙ガスは警棒を用いて、支持者が空港に接近することを妨害。シャリフ氏は、逮捕を覚悟して英国ロンドンから帰国していました。

パキスタンでは、25日に総選挙を予定しています。軍は野党パキスタン正義運動(PTI)を支援しているとされ、与党PMIL-Nとの対決姿勢を強めています。シャリフ氏は1990年代から3度首相を務め、逮捕されるのも3度目。

2. パキスタンの株価の動き

ここで、パキスタンの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるKSE100指数は、15年以降17年前半まではほぼ一貫して上昇。その後は下落に転じて、18年に入ってからも軟調な展開。

 図表1 パキスタン・KSE指数

米連邦準備理事会(FRB)による利上げの加速、それに伴う米長期金利の上昇などにより、投資家が新興国株式市場から資金を引き上げる動きがみられます。また、米中の貿易摩擦の激化もあり、新興国の多くで通貨が対米ドルで下落しています。パキスタンの株式市場も、当面、下値を探る展開となる可能性があります。

平成29年7月15日 中国6月米ドル建て輸入予想下回る 

おはようございます。中国の5月貿易統計で、輸出入とも予想を上回りました。

1. 1-3月期GDP成長率は+6.8%

まず、中国の景気を見ておきましょう。中国の国家統計局は4月17日に、今年1-3期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.8%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は昨年10-12月期から横這い。市場予想の+6.8%に一致。

成長率は、17年7-9月期から3四半期連続で+6.8%。18年の政府目標の「+6.5%程度」を上回っています。1-3月期は前期比では+1.4%と、10-12月期の+1.6%から鈍化。1-3月期には固定資産投資が減速し、個人消費も底堅いものの、力強さに欠けます。輸出は好調。1-3月期の輸出はドルベースで前年同期比+14%と、前期の同+8%から加速しました。

 図表1 中国の四半期成長率(前年同期比)

2.  6月米ドル建て輸入予想下回る

一方、中国の税関総務署が13日に発表した18年6月の貿易統計(ドル建て)では、ドル建ての輸入が前年同月比+14.1%、同輸出は+11.3%となりました。輸入は市場予想の+21.3%から下振れし、前月の+26.0%からも減速。輸出は予想の+9.5%を上回り、前月の+12.6%からは減速。貿易収支は、416億1000万ドルの黒字で、予想の277億2000万ドルの黒字を上回りました。

他方、中国の税関総務署が13日に発表した18年6月の貿易統計(人民元建て)では、輸出入とも予想を下回りました。輸入は同+6.0%(市場予想は+12.6%)と、伸び率が前月の+15.6%から大幅に減速。輸出は+3.1%(同+4.0%)と、伸び率は前月の+3.2%から下振れ。貿易収支は2618億8000万元の黒字(同1870億元の黒字)。

平成29年7月14日 マレーシア中銀が金利維持 

おはようございます。マレーシアの中銀が政策金利を維持しました。

1. CPI上昇率は減速

マレーシア統計庁は6月20日に、5月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+1.8%になったと発表(図表1参照)。4月の同+1.4%から加速。市場予想の+1.8%に一致。

 図表1 マレーシアのCPI前年比上昇率

2. 1-3月期GDPは+5.4%

同統計庁は5月17日に、同国の1-3月期国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+5.4%であったと発表(図表2)。前期の同+5.9%から減速し、市場予想の+5.6%からも下振れ。

需要項目別で見ると、投資の鈍化が成長率の下押し要因となりました。GDPの5割強を占める民間消費は、前年同期比+6.9%(前期は同+7.0%)ト、食品・飲料、情報通信、ホテル・レストランを中心として好調を維持。

政府消費は、同+0.4%(同+6.8%)ト、物品購入・役務提供が伸び悩んで、大きく低下。総固定資本形成は同+0.1%と、前期の同+4.3%かた低下。

政府消費は前年同期比0.4%増(前期:同6.8%増)と、物品購入・役務提供が伸び悩んで大きく低下した。

 図表2 マレーシアの四半期成長率(前年同期比)

3. 政策金利を据え置き

一方、マレーシア中央銀行は7月11日の金融政策決定会合で、市場の予想通り、政策金利である翌日物政策金利(OPO)を3.25%に据え置くことを決定。

中銀は、16年7月会合で景気刺激のために政策金利を+0.25%ポイント引き下げた後、同9月会合から17年11月会合迄8会合連続で金利を据え置き。その後、記入緩和の正常化のため、18年1月会合で利上げに転じました。同3月会合から政策金利を据え置いており、今回で現状維持は3会合連続。

 図表3 マレーシアの政策金利

中銀は会合後に発表した声明文で、インフレ見通しについて、「国内物価要因に対する最近の政策効果を考慮すると、18年の全体のインフレ率は予想を下回る低水準となる」とし、「全体のインフレ率は、19年上期には一時的に数か月間、前年水準を下回ってマイナスとなり、低い水準が続く可能性が高い」としました。

平成29年7月12日 トルコ・リラが急落 

おはようございます。トルコの通貨リラが急落しました。

1. トルコ・リラが急落

6月24日に行われたトルコ大統領・議会選に勝利したエルドアン大統領の就任式が9日に、首都アンカラで行われ、閣僚名簿を発表すると同時に、大統領が中銀の総裁や副総裁、金融政策委員会のメンバーを4年の任期で任命することとした大統領令を発表。外国為替市場では、中銀の金融政策に対する大統領の介入が拡大するとの見方からリラが売られ、1ドル=4.71リラと、▲の急落。

さらに、外国人投資家の信頼が厚かったメハメト・シムセク財務相に代わって、大統領の義理の息子にあたるベラト・アルバイラク氏が財務省に任命されたこともリラの売り材料となりました。

この日大統領が任命した閣僚には、副大統領にフアット・オクタイ氏、外相はメブルト・カブソグル氏、内相はスレイマン・ソレイル氏、防衛相はフルシ・アカル氏、エネルギー・天然資源相にはファティ・ドンメス氏、産業・開発省にムスタファ・バランク氏、貿易相にルーサー・ペッカン氏などが任命されました。閣僚数は従来の25人から16にに削減されました。

2. 6月CPI上昇率は+15.39%に加速

続いて、経済指標を順に見ておきましょう。トルコ統計機構(TUIK)は7月3日に、6月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+13.39%の上昇になったと発表(図表1参照)。前月の+12.15%から大幅に加速し、04年以来の高水準となりました。一方、値動きが激しい食品とエネルギーを除いたコアCPIも同+14.6%の上昇となりました。

これを受けて通貨リラが売り込まれ、統計発表後には、リラは1ドル=4.67リラと、約▲1%の下落。リラは年初来では既に約20%の大幅下落となっており、リラの下落により輸入物価が押し上げられ、インフレ率の加速が続いています。

6月CPIは前月比でも+2.61%と、5月の同+1.62%から大幅に上昇率が加速。市場予想のほぼ2倍の高い上昇率。これを受けて、メーメット・シムセク副首相(経済担当)は、「インフレや経常赤字といった経済問題は中的に解消される。金融と財政、マクロ経済の政策を組み合わせた予防的措置を強化することにより、トルコ経済のソフトランディング(軟着陸)は可能だ」としました。

一方、トルコ中銀はインフレ抑制とリラ下落の進行を阻止するために、4月以降、+5.00%ポイントの利上げを実施。市場では、次回7月24日の金融政策決定会合でも、追加利上げするとの見方が強まっています。前回は主要政策金利である1週間物レポ金利を+1.25%引き上げましたが、更なる大幅利上げが必要であるとの見方もあります。

 図表1 トルコのCPI前年同月比上昇率

3. 政策金利を引き上げ

一方、トルコ中央銀行は6月7日の金融政策決定会合で、インフレ抑制と急激なリラ下落防止のために、主要政策金利である1週間物レポ金利を+1.25%ポイント引き上げて、17.75%としました。市場では大方利上げを予想していたものの、多くは+0.75%ポイントから+1.00%ポイントの予想であったため、大幅利上げは予想外。

トルコの実質的な政策金利をみなされるものは時期により異なっており、16年12月までは1週間物レポ金利、17年1月以降には後期流動性貸出金利、18年6月1日以降には1週間物レポ金利となっています(図表2は後期流動性貸出金利を表示)。

 図表2 トルコの政策金利

4. 10-12月期成長率

他方、トルコ統計局が6月1日に発表した年1-3月期GDP(国内総生産)は、前年同期比+7.4% (図表3参照)。昨年10-12月期の同+7.4%からやや加速。

トルコ経済は、昨年7-9月期に+11.3%と2桁成長になったのちに減速。ただ、政府の景気梃入れ策によって17年通年では+7.4%となり、1-3月期には勢いが持続しています。

 図表3 トルコ四半期成長率(前年同期比)

1-3月期GDPの内訳は、家計消費支出が同+11.0%(前期は同+6.6%)と、2桁の高い伸びとなり、全体を牽引。政府消費支出は同+3.4%(同+7.4%)。輸出は同+0.5%(同+22.7%)と急減速したものの、輸入も同+15.6%(同+22.7%)と、伸びが縮小しました。

平成29年7月11日 中国6月外貨準備高 

おはようございます。中国の6月外貨準備赤は、3か月ぶりに増加に転じました。

1. 1-3月期GDP成長率は+6.8%

まず、中国の景気を見ておきましょう。中国の国家統計局は4月17日に今年1-3期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.8%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は昨年10-12月期から横這い。市場予想の+6.8%に一致。

成長率は、17年7-9月期から3四半期連続で+6.8%。18年の政府目標の「+6.5%程度」を上回っています。1-3月期は前期比では+1.4%と、10-12月期の+1.6%から鈍化。1-3月期には固定資産投資が減速し、個人消費も底堅いものの、力強さに欠けます。輸出は好調。1-3月期の輸出はドルベースで前年同期比+14%と、前期の同+8%から加速しました。
 図表1 中国の四半期成長率(前年同期比)

2. 6月外貨準備高3か月ぶりに増加

一方、中国人民銀行が9日に発表した統計によると、2018年6月末の外貨準備高は、3兆1121億2900万ドル。市場予想の3兆1018億ドルを上回りました。前月比では、15億600万度ドル増加し、3月以来3か月ぶりに前月比増加。

中国国家外貨管理局は、外貨準備高が小幅ながら増加したことについて、国際金融市場の変動が大きくなる中、米ドルの総合的な強さを示すドルインデックスが+0.5%上昇したと指摘しました。その他主要通貨の米ドル相場の下落と、資産価格の変動による影響を受けたとの見方を示唆。今後は、中国経済が一定条件の下が安定成長を続ける半面、貿易保護主義の抬頭や米連邦準備理事会(FRB)による追加利上げト資産縮小、世界的な流動性の引き締まりを背景として、外部環境の不確実性が高まるとみています。外貨準備高は、国内外の要素が総合的な影響を受けて多少は変動するものの、安定して推移するとの見方を示唆しました。

平成29年7月10日 トルコ6月CPI上昇率が大幅加速 

おはようございます。トルコの6月期CPI上昇率は、大幅に加速しました。

1. 6月CPI上昇率は+15.39%に加速

トルコ統計機構(TUIK)は7月3日に、6月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+13.39%の上昇になったと発表(図表1参照)。前月の+12.15%から大幅に加速し、04年以来の高水準となりました。一方、値動きが激しい食品とエネルギーを除いたコアCPIも同+14.6%の上昇となりました。

これを受けて通貨リラが売り込まれ、統計発表後には、リラは1ドル=4.67リラと、約▲1%の下落。リラは年初来では既に約20%の大幅下落となっており、リラの下落により輸入物価が押し上げられ、インフレ率の加速が続いています。

6月CPIは前月比でも+2.61%と、5月の同+1.62%から大幅に上昇率が加速。市場予想のほぼ2倍の高い上昇率。これを受けて、メーメット・シムセク副首相(経済担当)は、「インフレや経常赤字といった経済問題は中的に解消される。金融と財政、マクロ経済の政策を組み合わせた予防的措置を強化することにより、トルコ経済のソフトランディング(軟着陸)は可能だ」としました。

一方、トルコ中銀はインフレ抑制とリラ下落の進行を阻止するために、4月以降、+5.00%ポイントの利上げを実施。市場では、次回7月24日の金融政策決定会合でも、追加利上げするとの見方が強まっています。前回は主要政策金利である1週間物レポ金利を+1.25%引き上げましたが、更なる大幅利上げが必要であるとの見方もあります。

 図表1 トルコのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を引き上げ

一方、トルコ中央銀行は6月7日の金融政策決定会合で、インフレ抑制と急激なリラ下落防止のために、主要政策金利である1週間物レポ金利を+1.25%ポイント引き上げて、17.75%としました。市場では大方利上げを予想していたものの、多くは+0.75%ポイントから+1.00%ポイントの予想であったため、大幅利上げは予想外。

トルコの実質的な政策金利をみなされるものは時期により異なっており、16年12月までは1週間物レポ金利、17年1月以降には後期流動性貸出金利、18年6月1日以降には1週間物レポ金利となっています(図表2は後期流動性貸出金利を表示)。

 図表2 トルコの政策金利

3. 10-12月期成長率

他方、トルコ統計局が6月1日に発表した年1-3月期GDP(国内総生産)は、前年同期比+7.4% (図表3参照)。昨年10-12月期の同+7.4%からやや加速。

トルコ経済は、昨年7-9月期に+11.3%と2桁成長になったのちに減速。ただ、政府の景気梃入れ策によって17年通年では+7.4%となり、1-3月期には勢いが持続しています。

 図表3 トルコ四半期成長率(前年同期比)

1-3月期GDPの内訳は、家計消費支出が同+11.0%(前期は同+6.6%)と、2桁の高い伸びとなり、全体を牽引。政府消費支出は同+3.4%(同+7.4%)。輸出は同+0.5%(同+22.7%)と急減速したものの、輸入も同+15.6%(同+22.7%)と、伸びが縮小しました。

平成29年7月9日 マークイット発表中国6月PMI 

おはようございます。財新/マークイット発表中国の6月製造業PMIは、前月から低下しました。

1.  財新/マークイット発表6月製造業PMIは予想下回る

財新/マークイットが2日に発表した6月の製造業購買担当者指数(PMI)は、51.0でした。前月から▲0.1ポイントの低下。市場予想の51.1から下振れしたものの、13か月連続で景況感の分かれ目となる50を超える水準にあります。  図表1 財新/マークイット中国製造業購買担当者指数(PMI)

2.  財新/マークイット発表6月非製造業PMIは予想上回る

一方、財新と英マークイットが4日に発表した6月の財新中国サービス業購買担当者指数以来の高水準。指数は、50を上回れば景気拡大、下回れば縮小を示唆しています。

平成29年7月8日 米6月雇用者数+21.3万人  

おはようございます。米国の6月の雇用統計で、雇用者数が+21.3万人の増加となりました。

1. 雇用者数が+21.3万人

米労働省は6月の雇用統計を6日に発表し、非農業部門の雇用者数増加は前月比+21.3万人(図表1参照)。雇用者数の増加は、市場予想の19.5万人を上回りました。失業率は前月から+0.2%ポイント上昇して4.0%。上昇は10か月ぶり。市場予想は3.8%。底堅い労働市場を背景として、より多くの人が職を探し始めた子田が要因となりました。

4月と5月の収集者数は、当初発表から+3.7万の上方修正。労働人口の伸びに対応するためには、月に約12万の増加が必要であるとされます。

 図表1 NYダウと非農業部門雇用者数増加

2. FRBは利上げ継続か

雇用者数の増加が堅調なため、連邦準備理事会(FRB)が利上げを継続するとの見方が強まっています。失業率は前月から▲0.2%ポイント悪化。ただ。一部の労働者は企業の求人の増加を受けて、より条件のよい職場を模索しています。それにより自発的な失業が増加しており、FRBは失業率が年内に3%台まで低下すると予想しています。

リスク要因は、貿易戦争。トランプ大統領は中国に対して強硬な姿勢をとっており、世界の貿易のリードする米中両国が、互いに関税を発動する異常事態となっています。貿易戦争には、勝者はいないとされ、米国にとっても利益にならないと考えられます。貿易戦争により、世界経済の成長率が押し下げられることも考えられます。

平成29年7月7日 米中が貿易制裁発動  

おはようございます。米中が、互いに制裁関税を発動することとなりました。

1. 互いに3.7兆円の制裁を発動

米トランプ政権は6日に、中国による知的財産権の侵害を問題として制裁関税を発動。中国も直ちに報復関税を実施する意向。米トランプ大統領が世界に仕掛ける「貿易戦争」が一段と拡大することとなりました。世界第1位と2位の全面的な貿易戦争が、日本を含む世界経済に悪影響を与える懸念が高まっています。

米国が6日に発動する主な対象商品は自動車、産業用ロボット、半導体、医療機器などで、合計818品目340億ドル(約3.7兆円)。中国は自動車、大豆・牛肉など農産品、水産、ウィスキーなどで、545品目340億ドル(約3.7兆円)。

トランプ大統領は、中国が報復すれば、追加措置をとるとしました。500億ドルに加えて2000億ドル、さらに約3000億ドルを準備していると説明。中国からの輸入品(17年は約5100億ドル)全体に課税する計算となります。

2. 中国の株価の動き

ここで、中国の株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つである上海総合指数は、14年後半から15年半ばにかけて急騰。祖語に急落し、16年初めからは反発。緩やかな上昇を続けていましたが、18年初めからは下落傾向。

 図表1 上海総合指数

18年に入ってからの下落は、米連邦準備理事会(FRB)による利上げの加速と、それに伴う米長期金利の上昇、さらにそれによる新興国からの投資家の資金引き上げが影響しています。米中貿易戦争の行方は予断を許しませんが、上海総合指数は当面、下値を探る展開となる可能性があります。

平成29年7月5日 メキシコ大統領選でオブラドール氏当選 

おはようございます。メキシコの大統領選で、オブラドール氏が勝利しました。

1. CPI上昇率は減速

メキシコ国立地理情報研究所は6月7日に、メキシコの5月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+4.51%になったと発表(図表1参照)。5月の同+4.55%からやや減速。市場予想の+4.43%からはやや上振れ。

 図表1 メキシコのCPI前年比上昇率

2. 1-3月期は+1.2%(速報値)

メキシコ統計局は4月30日に、17年1-3月期国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+1.2なったと発表(速報値)。10-12月期の+1.8%から減速(図表2参照)。

その後、5月23日に発表された同確報値も+1.3%にとどまりました。前年同期比は依然として増加であるものの、伸び率は前期に比べると縮小。トランプ政権誕生で、北米自由貿易協定(NAFTA)が不透明な中、景気は減速感を強めています。

特に、鉱業、製造業など第二次産業が1-3月期には不振で、▲0.8%。マイナス成長は4四半期連続。石油関連が▲6.9%となったほか、自動車を中心とする製造業が▲0.2%。サービス業など第三次産業は+2.0%。農業など一次産業モ+5.4%と堅調。

 図表2 メキシコの四半期成長率(前年同期比)

17年のGDP成長率の確報値は前年比+2.0%。16年の+2.9%を下回り、速報値の+2.1%からも下振れ。製造業の生産が落ち込み、サービス業の伸びも、横這いにとどまりました。

3. 政策金利を引き上げ

一方、メキシコ中央銀行は、2月22日の政策決定で、政策金利である翌日物貸出金利を、+0.25%ポイント引き上げて+7.75%にすることを決定(図表3参照)。+0.25%の利上げは、ほぼ市場の予想通り。米金利上昇や世界的な貿易摩擦の高まりとともに、7月1日に大統領選を控えて通貨ペソが売られ、インフレリスクが高まっていることに対応。

 図表3 メキシコの政策金利

中銀は、+3%をインフレ目標としています。消費者物価指数(CPI)上昇率は、1月につけて16年ぶりの高水準から徐々に低下しているものの、一部エコノミストは、これまで予想されていないほど早期に同目標まで減速することはないとみています。

4. 大統領選でオブラドール氏当選

一方、メキシコでは大統領選の投開票が1日に行われ、新興左派政党の「国家再生運動(MORENA)」のロペス・オブラドール元メキシコ市長(64)が圧勝。同氏は1日夜に「本日は、メキシコにとって歴史的な日だ」と勝利宣言。追っている2候補はいずれも敗北せ原紙、政権交代となりました。

選挙には4人が立候補し、オブラドール氏を中道右派の野党「国民行動党(PAN)」のリカルド・アナヤ前党首(39)、中道右派の与党「制度的革命党(PRI)」のホセ・アントニオ・ミード前財務公債相(49)が追う展開となっていました。

オブラドール氏はトランプ政権に対して強硬姿勢を示しており、今後対米関係が悪化する可能性があります。貿易問題と共に、国内の貧困問題、麻薬問題などにも取り組む必要があり、前途は多難であるとの見方もあります。

今回の大統領選と共に行われた連邦上下院選挙や地方選でも、120人以上の候補者らが殺害されました。犯罪組織同士の縄張り争い、候補者間の争いなど、原因については様々な憶測があるものの、事件の真相が明らかにならないものも多いとされます。政府と麻薬カルテルとの抗争が継続しており、治安の悪化も進んでいます。

平成29年7月4日 マレーシア・ナジブ前首相逮捕 

おはようございます。マレーシアのナジブ前首相が、逮捕されました。

1.  マレーシアのナジブ前首を逮捕

マレーシアの捜査当局は3日に、前首相のナジブ前首相(64)を、政府系ファンド(1MDB)資金洗浄の疑いで逮捕。1MDFについては、45億ドル(約4900億円)以上の資金が横領されたとみられています。当局は、ナジブ氏が中心的な役割を担ったとみて、逮捕に踏み切りました。

ナジブ氏は、5月の総選挙では、元首相のマハティール氏を争いう、マハティール氏はナジブ氏の資金疑惑を追及。マハティール氏は、6月中旬のロイターとのインタビューでは、「横領は贈収賄など複数の疑惑がある」として、ナジブ氏を追及する構えを見せていました。

総選挙では、元首相のマハティール氏率いる野党連合が勝利。ナジブ氏率いる与党は、建国以来の与党の座を滑り降りました。同国で首相経験者が逮捕されるのは初めて。当局はナジブ氏の立件に自信を見せています。

2. マレーシアの株価の動き

ここで、マレーシアの株価の動きを見ておきましょう。同国の代表的な株価指数の1つであるKLCI指数は、15-16年には低迷。原油価格など、商品市況が軟調に推移したことが一因。17年以降は上昇に転じたものの、18年4月以降には、米長期金利上昇などにより、再び下落。

 図表1 マレーシア・KLCI指数

マハティール氏が首相に返り咲いたものの、92歳と高齢。政権の意向がすんなり進むとも限りません。米朝金金利の上昇、新興国における通貨の下落もあり、マレーシアの株価は、当面、下値を探る可能性もあります。

平成29年7月2日 インドネシア利上げ 

おはようございます。インドネシアの中銀が、政策金利を引き上げました。

1. 4月CPI上昇率は+3.41%とほぼ横這い

インドネシア中央統計局は6月4日に、5月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+3.23%の上昇になったと発表(図表1参照)。市場予想の+3.28%を下回り、前月の+3.41%からも下振れ。

 図表1 インドネシアのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を引き上げ

一方、インドネシア中央銀行は6月29日に臨時会合を開催し、政策金利である7日物リバースレポレートを+0.5%ポイント引き上げ5.25%にすることを決定(図表2参照)。中銀は5月に臨時会合を含めて2回利上げしていましたが、足下では再び通貨ルピアが下落しているため、通貨防衛のために利上げしました。市場の事前予想では+0.25%ポイントの利上げの予想が多く、利上げ幅は予想以上でした。

 図表2 インドネシアの政策金利

インドネシアでは、9日から20日までの2週間弱が断食月秋の休日でしたが、その間に米連邦準備理事会(FRB)が利上げを行いました。市場の再開後から通貨ルピアは対ドルで下落し、5月30日の臨時会合後に、約▲2.6%ほどの下落となりました。

3. 1-3期+5.01%成長

インドネシア中央統計局は5月7日に、1-3月期の国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+5.06%であると発表(図表3参照)。10-12月期の+5.19%から減速。市場予想の+5.19%からも下振れ。インドネシア政府が通年目標とする+5.4%をも下回りました。

 図表3 インドネシアの四半期成長率(前年同期比)

項目別でみると、政府消費の鈍化と純輸出の悪化が成長率の低下につながりました。民間消費は、前年同期比+5.01%(前期は同+4.98%)ト、若干上昇。これまで堅調に推移していた輸送・通信と食料・飲料が鈍化した一方、アパレルとホテル・レストランが改善。

政府消費は同+2.73%と、予算執行が順調であった前期の同+3.81%から低下して、緩やかな伸び。総固定資本形成は同+7.85%と、前期の+7.27%から仮想。機械・設備(同+23.72%)が3期連続の2桁増となったほか、昨年後半に落ち込んだ自動車(同+14.37%)が大幅増加。他方、堅調な伸びを続ける建設投資(同+6.16%)は小幅に鈍化。

平成29年7月1日 ベトナム4-6月期GDP+6.8% 

おはようございます。ベトナム4-6月のGDP成長率は、+6.8%に減速しました。

1. インフレ率が減速

まず、インフレ率を見ておきましょう。ベトナムでは、ベトナム統計局が6月29日に発表した6月の消費者物価指数(CPI)上昇率は+4.67%。前月の+3.86%から加速。

 図表1 ベトナムの消費者物価指数前年同月比上昇率

2. 4-6月のGDP成長率は+6.8%に減速

一方、ベトナム統計総局の発表によると、4-6月期の国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+6.8%(図表2参照)。今年1-3月期の+7.38%から減速。1-3月期からは減速したものの、1-6月期では、前年同期比で+7.1%と、11年以降で最大の伸び。

 図表2 ベトナムのGDP成長率(四半期、前年同期比)

スマートフォン工場を2か所の抱えるサムスン電子が好調を維持したほか、住宅、インフラ整備などで建設部門も伸びました。