Blog

平成29年4月24日  中国3月主要70都市新築住宅価格 

おはようございます。中国の3月主要70都市新築住宅価格では、前月比上昇が11都市増加しました。

1. 1-3月期GDP成長率は+6.8%

まず、中国の景気を見ておきましょう。中国の国家統計局は17日に今年1-3期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.8%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は昨年10-12月期から横這い。市場予想の+6.8%に一致。

成長率は、17年7-9月期から3四半期連続で+6.8%。18年の政府目標の「+6.5%程度」を上回っています。1-3月期は前期比では+1.4%と、10-12月期の+1.6%から鈍化。1-3月期には固定資産投資が減速し、個人消費も底堅いものの、力強さに欠けます。輸出は好調。1-3月期の輸出はドルベースで前年同期比+14%と、前期の同+8%から加速しました。

 図表1 中国の四半期成長率(前年同期比)

2. 3月主要70都市新築住宅価格で前月比上昇が11都市増加

一方、中国の国家統計局が18日に発表した18年3月の住宅価格統計によると、主要70都市のうち、新築分譲住宅価格(保障性住宅を除く)が前月比で上昇したのは55都市となり、前月に比べて11都市の増加。下落は前月から6都市の減少で10都市となりました。横這いは5都市減少して5都市。変動率は最高が+2.1%、最低が▲0.4%。

前年同月比では、上昇は前月から1都市増加で60都市、下落も1都市の増加で10都市。横這の都市は0(前月は2)。変動率は最高が+12.3%、最低が▲2.3%。

規模別では、「一線都市」(北京、上海、深セン、広州)の新築分譲住宅価格は前年同月比で▲0.6%下落し、下落幅は前月比で▲0.5%の拡大。これに続く規模の「二線都市」は前年同月比で▲0.2%下落し、前月比でも▲0.4%ポイントの下落。

国家統計局の劉建偉・高級統計師は、「一線都市」と「二線都市」のうち不動産が活況な都市の計15都市について、新築分譲住宅価格は基本的に安定推移が続いていると指摘。15都市のうち前月比下落は7都市で、下落幅は▲0.1-0.4%。前年同月比では9都市が下落し、下落幅は▲0.3-2.3%。

平成29年4月23日  インドネシア金利据え置き 

おはようございます。インドネシアの中銀が、政策金利を据え置きました。

1. 4月CPI上昇率は+3.4%に減速

インドネシア中央統計局は4月2日に、3月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+3.4%の上昇になったと発表(図表1参照)。市場予想の+3.32%を上回り、前月の+3.18%からも減速。

 図表1 インドネシアのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

一方、インドネシア中央銀行は4月19日に、政策金利である7日物リバースレポレートを4.25%に据え置くことを決定(図表2参照)。過剰流動性を吸収するため、翌日物預金ファシリティー金利も3.50%、翌々日物貸出ファシリティー金利も5.00%と、いずれも据え置き。据え置きは、市場の予想通りで、7会合連続。

 図表2 インドネシアの政策金利

中銀は、16年に政策金利を6度にわたり計▲1.50%ポイント引き下げ、17年8月会合と9月会合でも2会合連続で利下げしましたが、同年10月会合せ政策金利を据え置きました。市場では、当面利下げはないとの見方と、インフレ率が抑制されているため、景気の刺激のために利下げがあるであろうとの見方とに分かれています。

中銀は会合後に発表した声明文で、金融政策を現状維持としたことについて、「(景気見通しに対する)海外リスクが高まる中、金融政策はマクロ経済と金融システムの探偵を維持する努力と合致したものとなっている」として、「これまでの利下げは(金融市場の安定確保と銀行の厳しい監視を行う(マクロプルーデンス政策などによっても助けられ、国内経済の回復を強めるには十分であると判断している。今後も強い経済成長が持続するため、経済の安定を維持することに焦点を当てていく)として、景気重視の金融政策の必要性を示唆しました。

  3. 10-12期+5.01%成長

インドネシア中央統計局は2月5日に、10-12月期の国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+5.19%であると発表(図表3参照)。10-12月期の+5.06%からやや加速。市場予想の+5.10%からはやや下振れ。個人消費の陰りや、政府支出の減少が響きました。猶、17年通年の成長率は前年比+5.07%と、16年の同+5.02%からわずかに加速し、インドネシア銀行が予測した+5.1%とほぼ一致しました。

 図表3 インドネシアの四半期成長率(前年同期比)

項目別でみると、投資と政府消費の改善がGDP成長率の上昇につながりました。GDP全体の約6割を占める個人消費は前年同期比+4.98%と、前期の+4.95%から若干加速。これまで好調であった輸送・通信が鈍化したものの、前期に伸び悩んでいた食料・飲料とアパレルが持ち直しました。

政府消費は前年同期比+3.81%(前期は同+3.48%)と、前期に続いて予算執行が順調で、拡大しました。総固定資本形成は、同+7.27%と、前期の同+7.08%から小幅上昇しました。

平成29年4月22日  キューバのラウル議長引退へ 

おはようございます。キューバのラウル議長が引退する見込みとなりました。

1. 新議長選出へ

カリブ海の社会主義国キューバでは18日に、国会にあたる「人民権力全国会議」が開始されました。ラウル・カストロ国家評議会議長(86)は、既に国家元首にあたる議長職をこの会議を最後に引退することにしており、後任の新たな議長が選出される予定。後任には、ミゲル・ディアスカネル国家評議会第1副議長(57)が選出される見込み。

ディアスカネル氏は、キューバ革命(1959年)の後の60年生まれであり、世代交代が大きく進むこととなります。

 写真1 キューバのミゲル・ディアスカネル国家評議会副議長

2. 「カストロ」時代が終焉

ラウル氏は、兄の故フィデル・カストロ前議長らとともに、キューバ革命を主導し、社会主義国家の建設に貢献しました。ラウル氏の引退により、キューバのトップから、「カストロ」の名称が消滅します。ラウル氏の引退により、革命の第一世代の多くが引退する可能性があります。ラウル氏は今後も、共産党トップの第一書記には留まる予定。

キューバは、米オバマ前政権時代には、米国と国交を回復。ただ、昨年発足したトランプ政権は、オバマ大統領の「遺産」の見直しを推進。米キューバ関係のついても、急速に悪化しました。

平成29年4月21日  ベトナム3月貿易収支+23億ドル 

おはようございます。ベトナムの3月貿易収支は、23億ドルの黒字となりました。

1. 3月貿易収支+23億ドル

ベトナムの税関筝曲が発表したデータによると、18年3月の輸出額は前年同月比+47.5%の211億3300万ドル(約2兆200億円)、輸入額は同+34.5%の188億7500万ドル(約2兆200億円)。その結果、貿易収支は+22億5800万ドル(約2410億円)の黒字。

1-3月期の輸出額は前年同期比+24.8%の555億6300万ドル(約5兆9450億円)、輸入額は同+13.3の528億7000万ドル(約5兆6570億円)で、1-3月期の貿易収支は+26億9300万ドル(約2880億円)。

2. ベトナムの株価の動き

ここでベトナムの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるVN指数は、14年初めから16年初めにかけては、ほぼ横這いで推移。資源価格の下落、投資家のリスク回避の姿勢の高まりのためとみられます。

 図表1 ベトナム・VN指数

16年初めからは、一貫して上昇。原油など資源価格が反発し、投資家が新興国への投資姿勢を強めたためとみられます。また、ベトナムの景気も堅調で、企業業績の改善も影響しています。今後も、ベトナムの株価が、強含むことも考えられます。

平成29年4月19日  中国3月鉱工業生産と小売売上高 

おはようございます。中国3月の統計で、鉱工業生産の伸び率は予想を下回りました。

1. 鉱工業生産伸び率は予想下回る

中国の国家統計局が17日に発表した統計によると、年間売上高2000万元以上の企業の3月の鉱工業生産(付加価値ベース)は前年同月比+6.0%と、1-2月の+7.2%から減速。市場予想の+6.3%からも下振れ。

 図表1 中国の鉱工業生産(前年同月比)

2. 3月小売売上高は予想下回る

一方、中国の国家統計局は同日に、17年3月の小売売上高が、前年同期比+10.1%になったと発表(図表2参照)。1-2月の+9.7%から伸び率が加速し。市場予想の+9.7%を上回りました。

 図表2 中国の小売売上高(前年同月比)

3. 1-3月固定資産投資は伸びが鈍化

他方、同日発表の17年1-3月の固定資産投資は、前年同期比+7.5%。1-2月の+7.9%から減速。市場予想の+7.7%からも下振れ。

一方、中国税関総署が13日発表した3月の貿易統計(米ドル建て)によると、同月の輸出は前年同月比▲2.7%。前月の+44.5%から大幅に悪化し、マイナス成長に転じました。そのほか、金融規制の影響により、不動産販売が鈍化。中国の景気については、不透明感が強まっています。

平成29年4月18日  中国1-3月期GDP+6.8% 

おはようございます。中国の1-3月期GDP 成長率は+6.8%で、伸び率は前期と伸び率は横這いとなりました。

1. 1-3月期GDP成長率は+6.8%

中国の国家統計局は17日に今年1-3期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.8%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は昨年10-12月期から横這い。市場予想の+6.8%に一致。

成長率は、17年7-9月期から3四半期連続で+6.8%。18年の政府目標の「+6.5%程度」を上回っています。1-3月期は前期比では+1.4%と、10-12月期の+1.6%から鈍化。1-3月期には固定資産投資が減速し、個人消費も底堅いものの、力強さに欠けます。輸出は好調。1-3月期の輸出はドルベースで前年同期比+14%と、前期の同+8%から加速しました。

 図表1 中国の四半期成長率(前年同期比)

2. 習政権は安定成長を模索か

中国では嘗ては+10%を超える高度成長と続けていたものの、15年4-6月期には+7%迄低下し、15年7-9月期以降には+6%台後半の成長率を続けています。

習近平政権は、17年10月の中国共産党大会以降に、無理に高度の成長を追わず、成長の質を重視する姿勢を強めています。嘗ては、環境汚染や過度の不動産投資を容認していたものの、近年は環境の重視、経済格差の是正を目指す姿勢を強めています。

これまでは、輸出主導である程度の成長率を維持してきたものの、米中貿易摩擦により、輸出が減速するリスクもあります。また、地方政府も不動産投資により無理に成長率を上げることをせず、むしろ不良債権の拡大を防止する姿勢を強めています。4-6月期以降には、景気が失速するリスクもあると考えられます。

平成29年4月17日  中国3月の貿易収支 

おはようございます。中国の3月の貿易収支は、前年同月比減少となりました。

1. 10-12月期GDP成長率は+6.8%

まず、中国の景気を見ておきましょう。中国の国家統計局は1月18日に昨年10-12期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.8%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は7-9月期から横這い。市場予想の+6.7%を上回りました。

また、17年通年のGDP成長率は+6.%と、政府目標の+6.5%前後を上回り、26年ぶりの低水準であった16年の+6.7%から加速。成長率が前年から加速したのは7年ぶり。輸出の回復が寄与しました。

 図表1 中国の四半期成長率(前年同期比)

外需の成長への寄与度は16年には▲0.5%であったのに対して、17年は+0.6%に転じました。内需では、インフラ投資が+19%と、伸び率が+1.6%ポイントの拡大。党大会前に、地方政府が経済の実績を積み上げました。

2. 3月貿易統計で輸出が減少

一方、中国税関総署が13日発表した3月の貿易統計(米ドル建て)によると、同月の輸出は前年同月比▲2.7%。前月の+44.5%から大幅に悪化し、マイナス成長に転じました。市場予想の+11.8%からも下振れ。輸入は+14.4%で、伸び率は前月の+6.3%から加速し、市場予想の+12.0%からも上振れ。貿易収支は▲49億8000万ドルの赤字(市場予想は+275億ドルの黒字)となりました。

他方、人民元建ての3月の貿易統計では、輸出が前年同月比▲9.8%(前月は同+36.2%、市場予想は+8.0%)、輸入が+5.9%(同▲0.2%、同+7.5%)。貿易収支は▲297億8000万元(市場予想は1810億ドルの黒字)。

一部のアナリストの間では、年初の輸出が好調であったため、3月の輸出が落ち込むとの見方が出ていました。人民元高が、輸出競争力の低下につながった可能性もあります。

平成29年4月16日  トルコリラが下落 

おはようございます。トルコリラが下落しました。

1. 年初来で大幅下落

トルコリラは4月11日に、外為市場で前日終値の1ドル=4.1340リラから同4.1944リラと、最安値を付けました。ユーロに対しても、1ユーロ=5.1914リラと過去最安値を付けました。その後、ユルドゥルム首相が中銀によるトルコリラ下落防止の市場介入の可能性をシア氏、1ドル=4.1525リラに戻しました(図表1参照)。

トルコのエルドアン大統領は同日に、トルコリラが過去再安値を付けて、年初来で▲9.4%の大幅下落となったことについて、トルコに敵対する国による通貨攻撃であるとの見解を示唆。さらに、トルコ中央銀行のチェティンカヤ総裁も10日に、議会の公聴会において、最近のリラの急落について、「トルコに対する攻撃だ。誰がトルコリラに攻撃を仕掛けているかを特定する調査を開始した」と証言しました。

 図表1 トルコリラ(USD/TRY)

2. シリア情勢の影響も

一方、米国は英仏と共に、シリアのアサド政権に対する軍事攻撃を行いました。今月7日にアサド政権が住民などに対して化学兵器を使用したと断定し、制裁措置としてシリア国内の化学兵器関連施設3か所を巡航ミサイルなどで破壊しました。

これに対して、シリアを支援しているロシアとイランは強く反発。シリアはトルコおよびイスラエルとも対立しており、中東情勢は混迷の度合いを深めています。トルコにとっては、地政学的なリスクが高まったことになり、トルコリラに対しても影響がある可能性があります。

平成29年4月15日  米英仏がシリア攻撃 

おはようございます。米英仏が、シリアに対する攻撃を行いまし。

1. 米が露を非難

トランプ米大統領は13日に、シリアに対する軍事攻撃を行ったと発表。アサド政権を支えているロシアを非難し、フランスと英国も攻撃に参加。アサド政権が保有する複数の科学兵器関連施設を攻撃の対象としました。アサド政権を支援するロシア、またイランとの対立が先鋭化するとみられます。

トランプ氏は13日夜に、ホワイトハウスで国民向けの演説を行い、アサド政権による科学兵器の使用は「人間のやることではない」と非難。「攻撃の目的は、化学兵器の生産や拡散、使用に対して、強い抑止力を確立することだ」としました。

 写真1 シリアへの攻撃発表するトランプ大統領(13日、ホワイトハウス)

2. 米露の対立が激化

一方、シリアの後ろ盾となっているロシアは、米国等によるシリアへの攻撃に強く反発。ロシアのアントノフ中米大使は、「このような行動は結果なしにはすまない」として、対抗措置をとる考えを示唆。また、ロシアとともにアサド政権を支援しているイランも反発を強めるとみられます。

ロシアは15年にシリアに軍事介入し、アサド政権を支援してきました。ロシアは、シリアによる化学兵器の使用と認めておらず、引き続きシリアをロシアの軍事的、政治的拠点として重視する構え。また、米国によるシリアへの軍事行動が、原油価格上昇につながる可能性もあります。

平成29年4月14日  中国3月CPI上昇率が鈍化 

おはようございます。中国の3月CPIは、上昇率が鈍化しました。

1. CPIは+2.1%に鈍化

中国では3月の消費者物価指数(CPI)、生産者物価指数(PPI)がともに前年同月比で、上昇率が鈍化。中国経済が鈍化するとのアナリストの見通しを裏付ける結果となりました。

3月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比2.1%の上昇。2月の+2.9%から鈍化し、市場予想の+2.6%からも下振れ。前月比では、CPIは▲1.1%の低下。2月は同+1.2%でした。

 中国の消費者物価指数(CPI)前年同月比上昇率

2. PPIは+3.1%で前月から減速

一方、中国の国家統計局の同日の発表によると、3月の生産者物価指数(PPI)は、前年同月比+3.7%となり、前月の+3.7%から伸び率が鈍化。市場予想の+3.2%からも下振れ。17か月ぶりの低い伸び。PPIは前月比では▲0.2%。2月は同▲0.1%でした。

PPIは5か月連続で伸び率が鈍化。不動産市場の減速や借入コストの上昇を背景として、成長率が鈍化するとの見方を裏付けることとなりました。

中国は18年のインフレ率目標を「+3%前後」としています。

平成29年4月12日  中国3月の外貨準備高小幅増加 

おはようございます。中国の3月外貨準備高は、小幅増加しました。

1. 10-12月期GDP成長率は+6.8%

まず、中国の景気を見ておきましょう。中国の国家統計局は1月18日に昨年10-12期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.8%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は7-9月期から横這い。市場予想の+6.7%を上回りました。

また、17年通年のGDP成長率は+6.%と、政府目標の+6.5%前後を上回り、26年ぶりの低水準であった16年の+6.7%から加速。成長率が前年から加速したのは7年ぶり。輸出の回復が寄与しました。

 図表1 中国の四半期成長率(前年同期比)

外需の成長への寄与度は16年には▲0.5%であったのに対して、17年は+0.6%に転じました。内需では、インフラ投資が+19%と、伸び率が+1.6%ポイントの拡大。党大会前に、地方政府が経済の実績を積み上げました。

2. 3月外貨準備高は小幅増加

一方、中国人民銀行(中央銀行)のデータによると、3月末の中国の外貨準備高は小幅増加となりました。ドル安傾向と共に、米中の貿易摩擦が激化すれば、人民元が上昇するとの見方が強まったことが背景としてあります。

3月末の外貨準備高は前月比+90億ドルの3兆1430億ドル。2月末は▲270億ドルの3兆1340億ドル。市場予想は+60億ドルの3兆1400億ドルでした。

平成29年4月11日  ハンガリー与党議会選勝利 

おはようございます。ハンガリーンの議会選で、与党が勝利しました。

1. 強権政治を継続か

ハンガリーの議会選(一院制)が8日に行われ、オルバン首相率いる与党が勝利。同氏の続投が確実になりました。オルバン首相はメディアや司法を抑制する強権的な政治手法をとっており、中東欧、ひいては西欧のポピュリズムの拡大に一役買っています。

選挙管理委員会によると、開票率968%の時点で、オルバン氏率いる与党連合は定数199の3分の2を超える133議席を確保する見通し。同首相は難民流入を「イスラムによる攻撃」とし、「ハンガリー・ファースト」を唱えており、欧州政治全般に影響する可能性があります。

隣国のポーランドでも、選挙直前にハンガリーを訪問したポーランドの最高実力者、カチンスキー氏は「国家の尊厳と自由はオルバン氏と富にある」として同首相を礼賛。オーストラリアでも極右の自由党が政権入りし、チェコでも親露のゼマン大統領が再選を決めるなど、東欧全体の反動化が目立っています。

 写真1 勝利宣言するオルバン首相

2. 独仏との対立が激化か

オルバン氏は移民の排斥を進めるだけでなく、ハンガリー出身でハンガリーの民主化を推進してきた大富豪のジョージ・ソロス氏に対する攻撃を強めています。オルバン氏は、ソロス氏など海外からの支援を受ける非政府組織に対する締め付けを強化。選挙戦では、野党がソロス氏と結びついているとしました。

独仏両国など、主要な欧州連合(EU)国は、ハンガリー、ポーランドなど東欧の強権的な国がEU廼価値観を損ねると懸念。EUは中期予算で、ポーランドとハンガリーに対する圧力を強化する意向。ただ、反移民主義を掲げるハンガリー、ポーランドの政府を両国の国民は支持しており、EUによる圧力が功を奏するかどうかは予断を許さない情勢となっています。

平成29年4月10日  トルコ初の原発建設に着手 

トルコは、ロシアの協力のもと、初の原発建設に着手しました。

1. 初の原発建設に着手

トルコ初の原子力発電所建設の起工式が3日に、同国南部のメルシン県アックユで、同国のエルドアン大統領と原発建設に協力するロシアのプーチン大統領の両国首脳が出席して行われました。

トルコ原子力省(TAEK)は2日に、アックユ原発の着工を承認していました。アックユ原発はロシア国営原子力企業ロスアトムが建設と完成後の運営を請け負うこととなっており、4基の原子炉からなり、1基の発電出力は120万キロワット、計480万キロワットで、23年完成予定。完成後には年間350億キロワット時の電力を供給することが可能となります。これは、トルコの電力需要全体の約10%、首都イスタンブールの電力需要に相当します。

総工費は200億ドル(約2.1兆円)。建設期間中には雇用者数も1万に達する大規模なプロジェクト。さらに、トルコ企業も原発建設に参加することで、トルコ経済には60-80億ドルの付加価値が生じると予想されます。建設はBOT方式(建設後、一定期間運営・管理し投資回収後に相手国に設備を委譲する開発方式)で行われ、ロスアトムが原発の完成後15年間運営します。年間の電力販売収入は500億ドルと予想され、うち20%をトルコ側が受け取ります。

2. トルコの株価の動き

ここで、トルコの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるTA100指数は14-16年にかけてはほぼ横這いで推移(図表2参照)。原油など商品市況の低迷により、投資家が新興国への投資を回避していたことが一因とみられます。その後、原油価格がやや回復したことなどにより、投資家の姿勢に変化があり、また、トルコ経済の好調もあって、17年初めからは株価を大幅上昇に転じました。

 図表1 トルコ・TA株価指数

シリアで内戦が継続するなど、地政学的なリスクは残るものの、トルコ経済はこのところ好調で、政治的にも安定しつつあります。株価も当面、上値を探る可能性があります。

平成29年4月9日  ベトナム1-3月期GDP+7.38% 

おはようございます。ベトナム1-3月のGDP成長率は、+7.38%に減速しました。

1. インフレ率が減速

まず、インフレ率を見ておきましょう。ベトナムでは、ベトナム統計局が3月29日に発表した3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は+2.66%。前月の+3.15%から減速。

 図表1 ベトナムの消費者物価指数前年同月比上昇率

2. 1-3月のGDP成長率は+7.38%に減速

一方、ベトナム統計総局の発表によると、1-3月期の国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+738%(図表2参照)。昨年10-12月期の+7.65%からやや減速したものの、10-12月期としては直近10年間で、最高を記録。09-17年における同期の最低は+3.14%、最高は+6.12%。

 図表2 ベトナムのGDP成長率(四半期、前年同期比)

1-3月期のGDP成長率の牽引役となったのは、工業・建設業で+9.70%。また、サービス業は+6.70%、農林水産業は+4.05%の伸び。GDP構成比率が大きいのはサービス業で43.77%、続いて工業・建設業+35.26%、農林水産業+10.34%の順。

平成29年4月8日  米3月雇用者数+10万人 

おはようございます。米国の3月の雇用統計で、雇用者数が+10.3万人の増加となりました。

1. 雇用者数が+10.3万人

米労働省は3月の雇用統計を6日に発表し、非農業部門の雇用者数増加は前月比+10.3万人(図表1参照)。雇用者数の増加は、市場予想の18万人を下回ったものの、大幅増加であった前月(+32.6万人)の反動とみられます。失業率は4.1%と、約17年ぶりの低水準を維持。

直近3か月の雇用者数の増加は20.2万人と、景気好調の目安とされる20万人を上回りました。失業率は既にFRB(米連邦準備理事会)が完全雇用とする4.5%を下回っています。FRBは、適度な雇用増加のペースを月10万に程度を見ています。

 図表1 NYダウと非農業部門雇用者数増加

2. FRBは利上げ継続か

FRB(連邦準備委員会)は、特に賃金上昇率に注目しています。3月に平均時給は26.82ドルで、前年同月比2.7%。伸び率は前月から+0.1%ポイントの上昇。ただ、2008年の金融危機前の上昇率は+3〜4%程度であり、猶伸び率は鈍い水準にあります。

FRBは、5月1-2日に公開市場委員会(FOMC)を開催しますが、3月会合での利上げの効果を見守るため、利上げは見送る方針2月にFRB議長に就任したパウエル氏は、年3回の利上げペースを維持するとみられています。

平成29年4月7日  インド政策金利据え置き 

おはようございます。インド中銀は、政策金利を据え置きました。

1. 消費者物価指数上昇率が減速

まず、インド統計局が3月12日発表した2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+4.44%(図表1参照)。前月の+5.07%から減速。市場予想の+4.8%からも下振れ。

 図表1 インドの消費者物価指数前年同月比上昇率

2. 10-12月期成長率+7.2%に加速

続いて、インド統計局が1月28日に発表した10-12月期成長率は、前年同期比+7.2%(図表2参照)。市場予想の+7.0%を上回り、前期の+6.3%から加速し、5四半期ぶりの高さ。高額2紙幣の廃止や新税の導入などによる混乱が一巡し、設備投資も戻りつつあります。インド経済は、19年には英仏を追い抜いて世界5位に浮上する見込み。

10-12月期を項目別でみると、投資の回復が成長を牽引しました。

民間消費が前年同期比+5.6%(前期は同+6.6%)と低下した一方、政府消費が同+6.1%(前期は同+2.9%)と伸長。

総固定資本形成は同+12.0%(前期は同+6.9%)と上昇。純輸出はGDPへの寄与度が▲1.4%ポインととなり、前期の+0.2%から後退。輸出が+2.5%(前期は+6.5%)と低下した一方、輸入が+8.7%(前期は+5.4%)と増加。

モディ政権は、昨年7月に州毎に異なる建設税を集約する「物品サービス税(GST)」を導入。その前に在庫処分が広がり、GDPを押し下げました。民間投資はまだ本格的には戻っていないとの見方もありますが、企業の経済活動は活発化している模様。今後数四半期には、+7%前後の成長が続くとの見方もあります。

 図表2 インドの四半期成長率(前年同期比)

3. 政策金利を維持

他方、インド準備銀行(中央銀行、RBI)は4月5日開催の金融政策決定会合で、政策金利のレポレートを6.00%で維持することを決定(図表3参照)。据え置きは4会合連続。同行は、リバースレポ金利も現状通り5.75%、市中銀行が資金逼迫時にRBIから政府債を担保に資金を借りる際のMSFの金利も6.25%で据え置き。

 図表3 インドの政策金利

据え置きは、予想通り。公務員の家賃手当や原油高、今後の雨季の降水量によっては食品価格が値上がりし、インフレを促進しかねないと指摘。金融政策委員6人のうち5人が据え置きを支持し、1人が+0.25%ポイントの利上げを支持しました。

平成29年4月5日  マークイット発表中国3月PMI 

おはようございます。財新/マークイット発表中国の3月製造業PMIは、予想を下回りました。

1.  財新/マークイット発表3月製造業PMIは予想下回る

財新/マークイットが2日に発表した3月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は51.0。前月から▲0.6%ポイント低下し、市場予想の51.7を下回りました。10か月連続で景況感の分かれ目となる50を超えたものの、17年11月の50.8以来、4か月ぶりの低水準。

 図表1 財新/マークイット中国製造業購買担当者指数(PMI)

2.  財新/マークイット発表3月非製造業PMIも予想下回る

一方、財新と英マークイットが4日に発表した3月の財新中国サービル業購買担当者指数(MPI)が52.3ト、市場予想の54.5を下回りました。前月比では▲0.9ポイントの低下で、17年11月の51.9以来の低水準。

先に国家統計局が発表した3月の製造業購買担当者指数(PMI)は51.5と、前月の50.3から上昇。同3月の非製造業購買担当者指数(PMI)も54.6と、前月の54.4から上昇。この両指数は大企業中心であり、中小の景況感を主に反映している財新/マークイット発表3月製造業及び非製造業PMIとは、異なる結果となっています。

平成29年4月4日  中国が対米報復関税 

おはようございます。中国が米国に対する報復関税を発表しました。

1. 米中の貿易摩擦が激化

米トランプ大統領は、選挙期間中から中国を「為替操作国」であると名指しし、中国に対する強硬な貿易措置を主張していきました。17年4月には、通商拡大法232条で鉄鋼やアルミニウムを調査。今年3月には、通商法301条で中国産品1300品目(500億から600億ドルに相当)に25%の関税をかける方針を公表。

中国は4月に232条への対抗措置として、豚肉・アルミスクラップなど8品目に25%、ワイン、ナッツ、果物など120品目に15%の上乗せ関税を発動。2017年の輸入額は30億ドル。米国が通称拡大法232条で鉄鋼に25%、アルミに10%の追加関税をかけたことへの対抗措置。

 図表1 マレーシア・KLCI指数

2. 交渉を模索か

中国の今回の報復措置は、WTO(世界貿易機構)のルールを遵守。WTO違反をくりかえる米国との違いを際立たせ、欧州と米国を分断し、国際世論を味方につける戦略であるとみられます。中国は輸入を拡大して対米黒字圧縮も行っており、日米欧からの圧力を軽減する思惑があるとみられます。

米国は、中国による知的財産権の侵害を主張。中国製の通信機器、半導体など1300品目を対象としており、500億ドル相当とされます。中国としては、米国の強硬姿勢もよる損失を回避したい思惑があり、米国としても中国の大豆やアルミに依存しており、両国は今後、好調を探る可能性があります。

平成29年4月3日  マハティール氏善戦 

おはようございます。マレーシアで今年夏までに行われる総選挙(下院、定数222議席)で、マハティール氏が善戦しています。

1. 92歳で再登板狙う

マレーシアでは今年夏までに総選挙(下院、定数222議席)が行われる予定であり、マハティール元首相が野党統一連合の首相候補として出馬の予定。政界の第一線を退いてから15年たつものの、任期は依然健在。嘗て長期政権を担った剛腕を再び発揮することになるかどうか、注目されます。

マハティール元首相は、ナジブ首相の選挙区で「私がナジブを首相にした。同氏が首相になったとき、彼は、現金は王様だといった。金をばらまけば人々が支持すると思っている。」として、痛烈に批判。

ナジブ氏には政府系のファンド「1MDB」から同氏の口座に7億ドル(約743億円)近い送金があった疑惑があります。与党マレー国民組織(UMNO)内部からもナジブ氏に対する批判があり、マハティール元首相もナジブ氏に対して、辞任を迫ってきました。

国営ベルナマ・ラジオが行って与論調査では、与党連合が勝利するとの予想が37%に対して、野党連合は32%と善戦。昨年12月の時点での民間機関の調査では、与党連合が3分の2の議席を占めると予想されていたので、野党の追い上げが目立っています。

2.マレーシアの株価の動き

ここで、マレーシアの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるKLVI株価指数は、14年半ばから16年末にかけては下落。米FBI(連邦準備理事会)のよる利上げの影響などを受けました。17年初めからは、景気が順調であったことなどにより、上昇。世界の景気拡大などにより、世界の投資家のリスク許容度も上昇したとも見られます。

 図表1 マレーシア・KLCI指数

ナジブ氏の疑惑が持ち上がってから約3年が経過。同氏は党内の批判勢力を更迭するなどして、火消しに努めてきました。上院の会期末が下院と同じ4月5日に前倒しとなり、ナジブ氏がその直後に解散に踏み切るとの予想もあります。与党さ大幅に議席を減らした場合には、株価などにも影響が及ぶ可能性があります。

平成29年4月2日  中国3月PMI予想上回る 

おはようございます。中国の3月製造業PMIは、予想を上回りしました。

1. 2月製造業PMIは予想下回る

中国の国家統計局31日発表した3月の製造業購買担当者指数(PMI)は51.5と、前月の50.3から上昇(図表1参照)。市場予想の50.6からも上振れ。春節(旧正月)が終わり、工場の操業の季節的な停滞が回復し、貿易戦争のある中、輸出が回復。

 図表1 中国の製造業購買担当者指数(PMI)

2. 非製造業PMIも上昇

一方、中国の国家統計局が同日発表した3月の非製造業購買担当者指数(PMI)は54.6。前月の54.4から上昇。

オーストラリア・ニュージーランド銀行の楊アナリストは、「輸出企業は一部製品に対する高関税を回避しようと、出荷を増やす可能性がある」としました。

平成29年4月1日  エジプトのシシ大統領再選確実 

おはようございます。エジプトで大統領選が行われ、シシ大統領の再選が確実となりました。

1. シシ大統領の再選確実

任期満了に伴うエジプト大統領選は、28日に3日間にわたる投票を終了。正式な開票結果は4月2日に発表されるものの、地元メディアでは、現職のシシ大統領(63)が小政党・ガッド党のムーサ党首(65)に圧勝すると伝えています。

前回の選挙(2014年)では、死し氏は得票率97%で圧勝。投票率は47.5%。シシ政権は今回、高い得票率で選挙の「正当性」を国内外にアピールする思惑があるとみられ、投票最終日の28日には、午後9時の締め切り時間午後10時まで時間を延長。さらに、理由なく投票を棄権した場合には、500エジプトポンド(約3000円)の罰金が科されるとの見方もあり、当局は投票率の上昇に躍起となっています。

2.エジプトの株価の動き

ここで、エジプトの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるEGS30株価指数は、14-16年半ばにかけては、ほぼ横這いの動き。16年末頃から上昇に転じて、18年に入ってからも順調に上昇。

 図表1 エジプト・EGS30指数

16年後半からの株価上昇については、原油価格上昇などにより、新興国全般に景気の回復が影響しているとみられます。ただ、エジプトについては、観光産業などが依然不振で、若者の失業率も高止まり、シシ大統領は、再選をほぼ果たしたものの、今後の経済運営が多難となる可能性もあります。

平成29年3月31日  トルコ10-12月期GDP+7.3% 

おはようございます。トルコ10-12月期GDP成長率は、前年比+7.3%となりました。

1. 2月CPI上昇率は+11.92%に減速

トルコ統計機構(TUIK)は3月5日に、2月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+10.26%の上昇になったと発表(図表1参照)。前月の+10.35%からわずかに減速しました。

 図表1 トルコのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

一方、トルコ中央銀行は3月7日金融政策決定会合を開催し、事実上の上限金利として使用している「翌日物貸出金利」を9.25%で維持(図表2参照)。据え置きは市場の予想通り。そのほか、1週間物レポ金利、翌日物借入金利もそれぞれ、8.00%、7.25%で維持しました。後期流動性ウィンドウ金利も12.75%で据え置き。

 図表2 トルコの政策金利

中銀は17年12月の会合で4つの政策金利のうち、後期流動性ウィンドウ金利だけを+0.5%ポイント引き上げたものの、前回会合ではすべての政策金利を据え置いていました。すべての政策金利の据え置きは2会合連続。

中銀は会合に発表した声明文で、現状維持の決定について「現在のインフレ率とインフレ期待は高水準にあり、引き続きインフレ上振れリスクとなっている。コアインフレ率も高い水準にある。したがって、中銀は金融引締め政策を維持することに決定した」としました。

3.  10-12月期+7.3%成長

他方、トルコ統計局が2月29日に発表した17年10-12月期GDP(国内総生産)は、前年同期比+7.3% (図表3参照)。今年7-9月期の+11.1%から減速したものの引き続き好調を維持。市場予想値の+6.7%からも上振れ。
 図表3 トルコ四期成長率(前年同期比)

さらに、17年通年の成長率は+7.4%。クーデター未遂事件が発生した16年の3.2%から大幅に加速。減税、融資拡大政策のなど政府による景気刺激策が功を奏しました。これにより、トルコは17年については、インド、中国を上回る成長率を達成。ただ、物価上昇、経常赤字拡大などの問題点もあります。

平成29年3月29日  インドネシア金利据え置き 

おはようございます。インドネシアの中銀が、政策金利を据え置きました。

1. 1月CPI上昇率は+3.18%に減速

インドネシア中央統計局は3月1日に、2月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+3.18%の上昇になったと発表(図表1参照)。市場予想の+3.23%を下回り、前月の+3.25%からも減速。

 図表1インドネシアのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

一方、インドネシア中央銀行は3月22日に、政策金利である7日物リバースレポレートを4.25%に据え置くことを決定(図表2参照)。過剰流動性を吸収するため、翌日物預金ファシリティー金利も3.50%、翌々日物貸出ファシリティー金利も5.00%と、いずれも据え置き。据え置きは、市場の予想通りで、6会合連続。

 図表2 インドネシアの政策金利

中銀は、16年に政策金利を6度にわたり計▲1.50%ポイント引き下げ、17年8月会合と9月会合でも2会合連続で利下げしましたが、同年10月会合せ政策金利を据え置きました。市場では、当面利下げはないとの見方と、インフレ率が抑制されているため、景気の刺激のために利下げがあるであろうとの見方とに分かれています。

中銀は会合後に発表した声明文では、金融政策を現状維持としてことについて、前回会合時の同様に、「金融政策は国内経済の回復を支える一方で、マクロ経済と金融システムの安定を維持する努力と合致する」として、「過去の利下げは国内の経済の回復を強化するという観点で適切であると判断している。我々は今後も強い経済成長が持続するため、経済の安定に焦点を置いていく」としました。

  3. 10-12期+5.01%成長

インドネシア中央統計局は2月5日に、10-12月期の国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+5.19%であると発表(図表3参照)。10-12月期の+5.06%からやや加速。市場予想の+5.10%からはやや下振れ。個人消費の陰りや、政府支出の減少が響きました。猶、17年通年の成長率は前年比+5.07%と、16年の同+5.02%からわずかに加速し、インドネシア銀行が予測した+5.1%とほぼ一致しました。

 図表3 インドネシアの四半期成長率(前年同期比)

項目別でみると、投資と政府消費の改善がGDP成長率の上昇につながりました。GDP全体の約6割を占める個人消費は前年同期比+4.98%と、前期の+4.95%から若干加速。これまで好調であった輸送・通信が鈍化したものの、前期に伸び悩んでいた食料・飲料とアパレルが持ち直しました。

政府消費は前年同期比+3.81%(前期は同+3.48%)と、前期に続いて予算執行が順調で、拡大しました。総固定資本形成は、同+7.27%と、前期の同+7.08%から小幅上昇しました。

平成29年3月28日  IMFが中国成長率見通しを上方修正 

おはようございます。IMFが中国の成長率見通しを上方しました。

1. 10-12月期GDP成長率は+6.8%

まず、中国の景気を見ておきましょう。中国の国家統計局は1月18日に昨年10-12期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.8%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は7-9月期から横這い。市場予想の+6.7%を上回りました。

また、17年通年のGDP成長率は+6.%と、政府目標の+6.5%前後を上回り、26年ぶりの低水準であった16年の+6.7%から加速。成長率が前年から加速したのは7年ぶり。輸出の回復が寄与しました。

 図表1 中国の四半期成長率(前年同期比)

2.  IMFが中国成長率見通しを上方修正

一方、国際通貨基金(IMF)は22日に公表した世界経済見通しの中で、18年の中国の経済成長率を+6.6%と予想。昨年10月時点の予想よりも+0.1%の上方修正。IMFは昨年10月時点に18年の中国の成長率予想を+6.4%から+6.5%へと引き上げていました。

世界経済成長見通しについては、米国の減税による投資促進を背景として、世界経済成長率が7年ぶりの高水準に加速すると予想しています。18、19年の世界成長率予想をともに+3.9%とし、昨年10月時点の予測よりもそれぞれ、+0.2%ずつ引き上げました。

平成29年3月27日  ロシア利下げ 

おはようございます。ロシアの中銀は、政策金利を引き下げました。

1. 7-9月期GDP成長率は+1.8%に減速

ロシア連邦統計局が11月13日発表した統計によると、7-9期国内総生産(GDP)は、前年同期比+1.8%(図表1参照、速報値)にとどまりました。前期の+2.5%から減速。

個人消費は堅調さを保っているものの、休日が1日多かったことや、設備投資の不振が足を引っ張った模様。ただ、原油市場の回復により、ロシア経済が回復基調にあることには変化がありません。

 図表1 ロシアの四半期GDP成長率

2. インフレ率が鈍化

国家統計局から3月6日発表された2月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は+2.2%と、伸び率は前月の+2.2%から横這い(図表2参照)。市場予想の+2.3%から下振れ。

 図表2 ロシアの消費者物価指数前年同月比上昇率

3. 政策金利を引き下げ

一方、ロシア中央銀行は3月23日に政策決定会合を開き、主要政策金利である1週間物レポ入札最低金利を▲0.25%引き下げて7.25%にすることを決定(図表3参照)。利下げは5会合連続。利下げは市場の予想通り。

中銀は17年3月会合で半年ぶりに利下げに踏み切り、同5月会合まで3会合連続で利下げを実施。その後同7月会合では現状維持としました。さらに、インフレ下ブレリスクの高まりにより、同9月会合では4か月ぶりに利下げを再開。利下げは前2月の会合に続くもので、これにより利下げ幅は▲1.75%ポイントとなりました。

 図表3 ロシアの政策金利

中銀は理事会後に発表した声明文で、利下げを決めた理由について、「インフレ率は低水準が続いており、インフレ期待も減退している」として、インフレ率の下振れ懸念があることから、景気刺激の金融政策を継続することにしたとしています。

平成29年3月26日  米中貿易戦争突入か 

おはようございます。米中両国の貿易を巡る争いが激化しています。

1. 米トランプ政権対中制裁を発表

選挙期間中から、トランプ氏は中国を「為替操作国」であるとして非難してきましたが、このほど一方的に制裁措置を発表。トランプ大統領は22日に、中国が米国の知的財産権を侵害しているとして、中国製品に巨額関税を課すことを決定。

23日には、安全保障を理由として鉄鋼とアルミニウムの輸入制限も発動。中国も一部米国製品に高関税率を貸す対抗措置を発表。世界は米中2大国を中心として、新たな「貿易戦争」に突入する様相を呈しています。

米国による対中制裁は、大統領の権限により一方的に貿易を制限できる米通商法301条に基づいており、500-600億ドル(約5.2-6.3兆円)の関税措置となります。中国による知的財産権の侵害を認定しました。

2.中国が対抗措置

一方、中国の商務省は23日に、米国から輸入するワインやドライフルーツ、豚肉などを対象として、最高25%の関税を上乗せする準備をしていると発表。対象は米国の17年の輸出額で約30億ドル(約3100億円)。米国の鉄鋼・アルミの輸入制限に対しても、実際に発動する段階で、対抗措置を発表する可能性があります。

今回の上乗せ関税には、15%と25%の2種類があります。ワイン、ナッツ、果物など120品目を対象として15%、豚肉、アルミニウムのスクラップなど8品目を対象として25%を掛ける方針。

3.中国の株価の動き

ここで、中国の株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つで上海総合指数は、14年半ばから1年半ばにかけては、急騰。中国国内の投機資金が投じられたものとみられます。中国の投資家にとっては、海外に投資することが制限されており、国内の株式市場、あるいが不動産市場が主な投資先となっています。

 図表1 上海総合指数

上海総合指数は、16年初めからはなだらかに上昇。ただ、今後は米中貿易摩擦の激化により、株価も軟調展開になる可能性があります。ともあれ、米トランプ政権の通商政策については、今後も注視する必要があります。

平成29年3月25日  世界で強権主義強まる 

おはようございます。世界的に、強権主義が強まる傾向にあります。

1. 中露がトップを選出。

まず、ロシアでは大統領選挙が行われ、予想通りプーチン氏が大統領に再選されました。プーチン氏は対抗馬と目されていた反体制派のナワリーニ氏の出芽の機会を奪い、選挙に圧勝。不正選挙の疑いがあるものの、高い得票率を得ました。

一方、中国では昨年秋の習近平主席の2期目の選出に続いて、全人代(国会に相当)で、閣僚などを選出。習氏の盟友とされる王岐山氏を国家副主席に選出。さらに、習氏の3期目の選出も可能とし、習氏の独裁体制が強化されました。

このほか、他の新興国では、トルコのエルドアン大統領、エジプトのシシ大統領共に、強権的な傾向を強めています。東南アジアでは、タイでの軍政が続き、カンボジアでも強権政治が強化されており、世界的に強権政治の傾向が強まっています。

2.ロシアの株価の動き

ここで、ロシアの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるRTS指数は、14年半ばから大幅に下落。ロシアの主要な輸出品目である原油、天然ガスなどの資源価格の下落が主な要因。

 図表1 ロシアRTS指数

RTS指数は、16年初めに反発し、その後もほぼ一貫して上昇。この主な要因も原油・天然ガスなどの資源価格の上昇。ただ、ロシアの景気は依然として低迷しており、力強さにかけます。プーチン氏は大統領選で再選されたものの、景気の低迷が続くと、国民の間で不満が高まることも考えられます。

平成29年3月24日  米FRBが利上げ 

おはようございます。米国の連邦準備理事会(FRB)は21日に、利上げを決定しました。

1. 米FRBが3か月ぶりの利上げ

米国連邦準備理事会(FRB)は21日の公開市場委員会(FOMC)において、3か月ぶりの利上げを決定。利上げ幅は+0.25%で、今回も含めて年3回の利上げをするというシナリオを維持。ただ、FRBは18、19年の景気見通しを上方修正しており、利上げペースを速める可能性もあります。

2月に議長に就任したパウエル議長にとっては、初のFOMC。主要メンバー8人の全員一致で短期金利の指標であるFFレートの誘導水準目標を年1.25〜1.50%から、同1.50〜1.75へと、+0.25%の利上げを行いました。

 写真1 FRBパウエル議長

2. 新興国への影響

米国の年3回の利上げについては、市場がすでに織り込んでいると思われます。したがって、FRBが年3回の利上げを継続しても、新興国に対する投資家のリスク許容度は減税の状態から、大きく変化しないと思われます。

ただ、FRBは景気判断を引き上げました。18年10-12月期の経済成長率予想(中央値)を+2.7%として、17年12月時点における予想の+2.5%から上方修正。19年についても、+2.4%へと上昇修正。FRBの景気判断の上方修正により、米国の利上げ速度が速まることも考えられ、その意味では、新興国への投資にも、注意が必要であると言えます。

平成29年3月22日  中国全人代が終了 

おはようございます。21日は春分でしたが、関東では雪が降ってとても寒かったですね。箱根のあたりはかなり雪が積もったようです。さて、中国の全人代が終了しました。

1. 習主席に権力が集中

中国の全人代(全国人民代表大会、国会に相当)が20日に終了。政府活動の報告や、新たな汚職の摘発機関である「国家観察委員会」の法的根拠となる観察法などを採択し、閉幕。昨年秋の習主席の2期目の執行部の選出に続いて、国家機関指導者、閣僚らの選出を終了しました。

昨年秋の共産党大会に続いて、目立ったのは習氏への権力の集中。習氏は廃幕資金の演説で、自らの指導下で中国の社会主義が「新時代」に入ったと主張。「中華民族の偉大な復興」に近づき、その実現の自信と能力を持っている、としました。

2. 李首相の存在感低下

一方、李克強首相は全人代が閉幕した20日に、北京の人民大会堂で、恒例の記者会見に臨みました。全人代で中国指導部が内外のメディアの質問に答える晴れの舞台であり、通常はメディアの注目度も高い会見。

 写真1 全人代で首相に選出され習主席と握手する李克強首相

一方、習主席の盟友で、同主席の1期目において、反腐敗運動を主導してきた王岐山氏は、党職を退いたものの、副主席に就任。同氏は国家常務員から退いたものの、事実上のナンバー2に就任。習主席は常務員の定年も撤廃し、権力の集中を進めています。

平成29年3月21日  中国2月主要70都市新築住宅価格 

おはようございます。中国の2月主要70都市新築住宅価格では、前月比上昇が8都市減少しました。

1. 10-12月期GDP成長率は+6.8%

中国の国家統計局は1月18日に昨年10-12期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.8%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は7-9月期から横這い。市場予想の+6.7%を上回りました。

また、17年通年のGDP成長率は+6.%と、政府目標の+6.5%前後を上回り、26年ぶりの低水準であった16年の+6.7%から加速。成長率が前年から加速したのは7年ぶり。輸出の回復が寄与しました。

 図表1 中国の四半期成長率(前年同期比)

外需の成長への寄与度は16年には▲0.5%であったのに対して、17年は+0.6%に転じました。内需では、インフラ投資が+19%と、伸び率が+1.6%ポイントの拡大。党大会前に、地方政府が経済の実績を積み上げました。

2. 2月主要70都市新築住宅価格で前月比上昇が8都市減少

一方、中国の国家統計局が19日に発表した18年2月の住宅価格統計によると、主要70都市のうち、新築分譲住宅価格(保障性住宅を除く)が前月比で上昇したのは44都市となり、前月に比べて8都市の減少。下落は前月から3都市の増加で16都市となりました。横這いは5都市減少して10都市。前年同月比では、上昇は前月と変わらず59都市、下落が2都市減少の9都市。横這いは2都市(前月は0)。

規模別では、「一線級都市」(北京、上海、深セン、広州)の新築分譲住宅価格は、前月比で引き続き下落。下落幅は0.2%ポイント拡大。これに続く規模の「二線級都市」の上昇幅は前月比で▲0.2%ポイント縮小。「三線級都市」の価格は前月比横這い。

国家統計局の劉建偉・高級統計士は「一線都市」と「二線都市」にうち不動産取引が活発な計15都市について、各都市の施策が引き続き効果を上げ、新築分譲住宅価格は落ち着いているとの見方を示唆。15都市のうち前月比下落は12都市で、下落幅は▲0.1-0.6%。前年同月比では9都市が下落し、下落幅は▲0.3-2.5%。

平成29年3月20日  人民銀総裁に易氏 

おはようございます。中国の人民銀行総裁に、易氏が就任することになりました。

1.  人民銀総裁に副総裁の易氏が昇格

中国で開催されている全人代(全国人民代表会議、国会に相当)は19日の全体会議で、国務院の副首相や閣僚を選出。副首相筆頭には政治局常務委員の観正氏が就任。そのほかの副首相には孫春蘭氏、胡春華氏、劉鶴氏が就任。中国人民銀行(中央銀行)総裁には、副総裁の易綱副総裁が昇格。

韓氏が筆答副首相につくものの、上海市勤務が長く、中央での経験は殆どありません。劉氏が経済運営を担うことになるとみられます。外交面では、王毅外相が続投し、副首相級に昇格。王岐山氏が副主席に就任。

人民銀行総裁には、2007年より副総裁を務める易氏が就任。英語が流暢で、海外への発信力が期待されています。高い実務能力も評価されており、劉氏とも交流があります。

 写真1 人民銀行総裁に昇格する劉氏

2. 市場重視か

人民銀行総裁に就任予定の劉氏は、1980年に渡米し、米国で大学教授を務めました。その後中国に戻り、人民銀行副総裁を務めました。英語が流暢で高い実務能力があるとされており、対外発信力が期待されます。

劉氏は北京大学に勤務したのち、97年からは人民銀行に参加。総裁助理などを経て、07年からは副総裁。周小川副総裁を支えました。市場を重視しているとされ、人民銀行の職務全般を担当してきました。

平成29年3月19日  タイ政府が仮想通貨売買課税法案作成へ 

おはようございます。タイ政府が、仮想通貨売買に課税する法案を策定することを閣議決定しました。

1. 仮想通貨売買に課税

タイ政府は13日に、インターネット上で取引されている仮想通貨の売買取引を監視・規制する法律を起草することを閣議決定。

ソムキャット・チャトゥシーピタック副首相の広報官が明らかにしたもので、法律は仮想通貨の売買取引に関する課税を行うのが狙いであるとしています.さらに、財務省は仮想通貨が資金洗浄(マネーローンダリング)や詐欺などの違法行為を目的として使用されることを禁止する措置も新たに導入する方針。3月末頃に発表される見通しであるとしています。

タイ中銀が2月初めに金融機関による仮想通貨に絡んだ取引を禁止する通達を出しており、タイをはじめとするアジア諸国でも、仮想通貨取引への規制強化の動きが広がりを見せています。

2. タイの株価の動き

ここで、タイの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるSET指数は、14年半ば以降、16年末かけて大幅に低下。投資家が、新興国への投資を控えた子tなどが原因とみられます。

 図表1 タイ・SET指数

タイでは、軍事政権が依然として政権を維持。総選挙の実施時期も目地されておらず、国民の不満が高まることも予想されます。世界的な景気拡大の恩恵をタイも受けています。当面、株価は堅調に推移することも考えられます。

平成29年3月18日  ロシアが大統領選実施 

おはようございます。ロシアが18日に、大統領選を実施します。

1.  投票率70%が焦点

ロシアでは18日に、大統領選が行われます。現職のウラジミール・プーチン大統領(65)の再選が確実視されていますが、焦点は投票率。有効な対抗馬がいない中、プーチン氏は投票率70%、得票率70%を目指しています。

プーチン氏は、クリミア併合を3期目の最大の成果であるとしています。原油・天然ガスなど資源価格の低迷により、ロシアの景気が停滞していることもあり、プーチン氏はクリミア併合などが政権の成果であるとしています。愛国心に訴えることにより、投票率と得票率の序章路狙っています。

プーチン大統領の支持率は、世論調査では69%程度となっており、得票率の目標である70%は達成できる可能性があります。ただ、投票率の予想は政府系の全ロシア世論調査センターの予測でも63-67%となっており、プーチン氏が目射す70%は達成できない可能性があります。

反体制派の指導者であるナワリーニ氏は、大統領選への出馬の資格がないとされ、出馬していません。同氏ら反体制派は、選挙のボイコット呼びかけています。投票率が70%に達しない場合、プーチン氏が再選されても、威信が低下することも予想されます。

2. ロシアの株価の動き

ここで、ロシアの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるRTS指数は、原油・天然ガスなど資源価格の下落を背景に14年半ばから15年末にかけて大幅下落。その後は資源価格上昇などにより反発。18年に入っても、比較的堅調な動きとなっています。

 図表1 ロシア・RTS指数

プーチン氏の再選は固いとみられ、政治的には大きな混乱要因はないとみられます。ただ、投票率が70%を下回った場合、プーチン氏の威信が低下するとみられ、外交面などで影響が出ることも考えられます。

平成29年3月17日  中国1-2月鉱工業生産と小売売上高 

おはようございます。中国1-2月の統計で、鉱工業生産の伸び率は予想を上回りました。

1. 鉱工業生産伸び率は予想上回る

中国の国家統計局が14日に発表した統計によると、1-2月の鉱工業生産は前年同月比+7.2%と、12月の+6.2%から加速。市場予想の+6.1%から上振れ。

環境対策を背景として、鉱工業生産の伸び率は鈍化すると予想されていましたが、鉄鋼生産は数か月ぶりの高水準となりました。石炭と電力の生産も拡大。厳しい寒気に一時期見舞われたことが一因とみられます。

 図表1 中国の鉱工業生産(前年同月比)

2. 12月小売売上高は予想下回る

一方、中国の国家統計局は同日に、17年1-2月の小売売上高が、前年同期比+9.7%になったと発表(図表2参照)。12月の+9.4%から伸び率が加速したものの、市場予想の+9.8%を下回りました。中国は、今年の小売り売上高について、約+10%の伸び率を目標としています。

 図表2 中国の小売売上高(前年同月比)

3. 1-2月固定資産投資は伸びが鈍化

他方、同日発表の17年1-2月の固定資産投資は、前年同期比+7.9%。伸び率は市場予想の+7.0%から上振れし、1-12月の+7.2%をも上回りました。

平成29年3月15日  トルコ外相が露との貿易規制全廃に必要性を強調 

おはようございます。トルコ外相が露との貿易規制全廃に必要性を強調しましした。

1. 両国の経済関係改善に意欲

トルコのメブリュト・チャブシオール外相は13日に、ロシアのタス通信のインタビューで、ロシアとの経済関係を深めるために、二国間の貿易に関する規制を全廃すべきであるとの考えを表明しました。

同氏は「これまで両国は天然ガスなどのエネルギーや軍事の分野で協力関係を強化することに重点を置いていたものの、今後は両国の経済関係をミクロやマクロの経済レベルで改善する必要がある」としました。

トルコにとってロシアは、エネルギーや投資、観光、農業などの分野で主要な貿易相手国となっているものの、15年11月24日にシリア国境付近で起きたトルコ空軍によるロシア軍用機撃墜事件を受けて、ロシアは報復措置としてトルコ産の果物ややシア、鶏肉などの生鮮食品や塩などの輸入禁止、両国間のチャーター便の飛行禁止などを16年1月に実施。

その後は両国の関係改善が進んで、17年5月には果物と野菜の輸入規制が解除されました。ただ、トルコ産トマトの輸入規制とトルコ人のロシア入国ビザ規制は残っています。

2.トルコの株価の動き

ここで、トルコの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるイスタンブール100指数は、14-16年にかけては、ほぼ横這いの動き。17年初旬より上昇に転じて、18年に入ってもほぼ同じ勢いを維持(図表1参照)。

 図表1 イスタンブール100指数

トルコでは、19年の大統領選を控えて、国内政治、外交ともに不透明感が増しているものの、経済は総じて好調。世界経済の回復を背景として、輸出が順調に拡大。欧州連合(EU)向けを中として拡大しており、トルコ輸出機構(TIM)は、17年の輸出総額が政府目標を超える1,573億ドル相当になったと見込んでいます。

このほか、失業率も改善。ただ、消費者物価指数(CPI)上昇率は高止まりしており、中銀の設定するインフレターゲット(+5%)からはほぼ遠い水準にあります。財政収支、経常収支赤字の「双子の赤字」にも改善がみられないなどの問題があります。

「双子の赤字」にも変わらず経済が好調なのは、大統領選を控えてエルドアン大統領がばらまき政策を行っていること、貸出金利が低いことなどがあり、引き続きトルコの経済には脆弱性があると言えます。

平成29年3月14日  中国2月融資増加額予想下回る 

おはようございます。中国の3月の社会融資総額は、予想を下回りました。

1. 10-12月期GDP成長率は+6.8%

まず、中国の景気を見ておきましょう。中国の国家統計局は1月18日に昨年10-12期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.8%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は7-9月期から横這い。市場予想の+6.7%を上回りました。

また、17年通年のGDP成長率は+6.%と、政府目標の+6.5%前後を上回り、26年ぶりの低水準であった16年の+6.7%から加速。成長率が前年から加速したのは7年ぶり。輸出の回復が寄与しました。

 図表1 中国の消費者物価指数(CPI)前年同月比上昇率

外需の成長への寄与度は16年には▲0.5%であったのに対して、17年は+0.6%に転じました。内需では、インフラ投資が+19%と、伸び率が+1.6%ポイントの拡大。党大会前に、地方政府が経済の実績を積み上げました。

2. 2月融資増加額は予想下回る

一方、中国人民銀行(中央銀行)が9日に発表した金融統計によると、外資系も含めたすべての国内金融機関なの各種貸付残高は、18年2月時点で前年同月比+12.1%の129兆5200億元でした。うち人民元建ての各種貸付残高は同+12.8%の123兆8600億元で、伸び率は前年末から+0.1%ポイントの加速。

また、国内金融機関による2月の人民元建て貸付残高増加額は8393億元となり、子女予想の9000億元を下回りました。前年同月比では▲3264億元の減少。

平成29年3月13日  中国2月CPI上昇率が加速 

おはようございます。中国の2月CPIは、上昇率が加速しました。

1. CPIは+2.9%に加速

中国では2月の生産者物価指数(PPI)の上昇率が4か月連続で鈍化したものの、消費者物価指数(CPI)は大幅に加速。春節(旧正月)の影響を受けました。

2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比2.9%の上昇。1月の+1.5%からほぼ2倍に加速し、13年以来の高水準。予想の+2.5%からも上振れ。春節(旧正月)により、故郷に帰って家族あるいは友人などと会食する人が増えました。

 図表1 中国の消費者物価指数(CPI)前年同月比上昇率

2. PPIは+4.3%で前月から減速

一方、中国の国家統計局の同日の発表によると、2月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比+3.7%となり、前月の+4.3%から伸び率が鈍化。鈍化は4か月連続。市場予想の+3.8%からも下振れ。

交通銀行の劉学智アナリストは「春節危険の旺盛な需要と昨年のベースの低さがCPIを押し上げた2大要因である」としました。「こうした要因は一時的であることから、CPIが無効数か月で鈍化に転じる可能性があり、全般のインフレ圧量は猶許容できる水準にある。PPIは緩やかな伸びを示唆する公算がおおきく、マイナス圏に沈む可能性は低い」としました。

平成29年3月12日  マレーシア中銀が金利維持 

おはようございます。マレーシアの中銀が政策金利を維持しました。

1. CPI上昇率は減速

マレーシア統計庁は2月28日に、1月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+2.7%になったと発表(図表1参照)。12月の同+3.5%から減速。市場予想の+2.9%からも下振れ。

 図表1 マレーシアのCPI前年比上昇率

2. 10-12月期GDPは+5.9%

同統計庁は2月15日に、同国の10-12月期国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+5.9%であったと発表(図表2)。前期の同+6.2%から減速したものの、市場予想の+5.8%をやや上回りました。

17年通年のGDP成長率は+5.9%と、16年の同+4.2%から大幅に加速。中銀が10月に上方収修正した+5.2〜5.7%を上回りました。

 図表2 マレーシアの四半期成長率(前年同期比)

3. 政策金利を据え置き

一方、マレーシア中央銀行は3月7日の金融政策決定会合で、市場の予想通り、政策金利である翌日物政策金利(OPO)を+0.25%引き上げ、3.25%にすることを決定。今回の利上げに伴い、金利の上限幅(コリドー)も、下限を3.00%、上限を3.50%へと、+0.25%の引き上げ。

中銀は、16年7月会合で景気刺激のために政策金利を+0.25%ポイント引き下げた後、同9月会合から17年11月会合迄8会合連続で金利を据え置き。前回会合では、金融緩和の程度を正常化するために、利上げに転じました。

 図表3 マレーシアの政策金利

中銀は会合後に発表した声明文で、インフレ見通しについて「リンギット(マレーシアの通貨)相場が前年よりも上昇することで輸入物価が抑制され、18年のインフレ率は全体的に緩やかになると思われる」として、前回会合時に比べると、インフレ懸念を弱めました。

平成29年3月11日  米2月雇用者数+31万人 

おはようございます。米国の2月の雇用統計で、雇用者数が+31万人の増加となりました。

1. 雇用者数が+31.3万人

米労働省は1月の雇用統計を9日に発表し、非農業部門の雇用者数増加は前月比+31.3万人(図表1参照)。雇用者数の増加は、市場予想の20万人を上回り、1年半ぶりの大幅増加。また、前回1月と12月の増加は、合わせて5.4万人上方修正されました。失業率も17年ぶりの低水準を維持。米連邦準備理事会(FRB)が20-21日に開催する公開市場委員会で、追加利上げに踏み切る可能性が高まりました。

失業率は、前月から横這いの4.1%と、17年ぶりの低水準を維持。市場予想は4.0%でした。労働市場に対する明るい見方が広がる中で、求職者が増加したことから、失業率は低下しませんでした。

一方、時間当たりの平均賃金は前月比+4セント(+0.1%)の26.75ドルとなり、1月の+0.3%から鈍化。市場予想は+0.2%。前年同月比では+2.6%と、1月の+2.8%から鈍化。平均週労働時間は34.5時間。1月34.4時間に減少していました。

 図表1 NYダウと非農業部門雇用者数増加

2.  3月に利上げか

2月5日にはパウエル氏がFRBの新議長に就任しており、20-21日の連邦公開市場委員会(FOMC)が同議長にとって最初の会合となります。同議長は「米経済は堅調で、更なる段階的な利上げが必要だ」と議会証言で表明。

今後は、物価の上昇率が焦点となります。イエレン前議長は物価の停滞を懸念し、15年まつから2年で5回の利上げに留めました。物価には上振れの兆しもあり、1月の消費者物価指数上昇率は約13年ぶりの高い伸びとなりました。パウエル議長が物価に自信を持った場合、利上げのペースが速まる可能性もあります。

平成29年3月10日  トルコ政策金利維持 

おはようございます。トルコ中銀は、政策金利を維持しました。

1. 2月CPI上昇率は+11.92%に減速

トルコ統計機構(TUIK)は3月5日に、2月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+10.26%の上昇になったと発表(図表1参照)。前月の+10.35%からわずかに減速しました。

 図表1 トルコのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

一方、トルコ中央銀行は3月7日金融政策決定会合を開催し、事実上の上限金利として使用している「翌日物貸出金利」を9.25%で維持(図表2参照)。据え置きは市場の予想通り。そのほか、1週間物レポ金利、翌日物借入金利もそれぞれ、8.00%、7.25%で維持しました。後期流動性ウィンドウ金利も12.75%で据え置き。

 図表2 トルコの政策金利

中銀は17年12月の会合で4つの政策金利のうち、後期流動性ウィンドウ金利だけを+0.5%ポイント引き上げたものの、前回会合ではすべての政策金利を据え置いていました。すべての政策金利の据え置きは2会合連続。

中銀は会合に発表した声明文で、現状維持の決定について「現在のインフレ率とインフレ期待は高水準にあり、引き続きインフレ上振れリスクとなっている。コアインフレ率も高い水準にある。したがって、中銀は金融引締め政策を維持することに決定した」としました。

3. 7-9月期+11.1%成長に加速

他方、トルコ統計局が12月11日に発表した17年7-9月期GDP(国内総生産)は、前年同期比+11.1% (図表3参照)。今年4-6月期の+5.1%から加速。昨年の7-9月にはクーデター未遂により、同▲1.8%と落ち込んでおり、その反動が出ました。季節調整との前期比では+1.2%と、市場予想の+1.8%を下回りました。信用保証協会による融資の拡大や自動車など輸出の伸びも寄与。家計出の拡大が堅調でした。

 図表3 図表3 トルコ四期成長率(前年同期比)

GDPの6割を占める個人消費は+3.2%で前期並みの伸び率を確保。減税措置を導入した家電成否の販売が好調。最大の貿易相手である欧州連合(EU)の景気回復により、輸出は+10.5%と好調でした。

平成29年3月8日  南ア10-12月期GDP+3.1%に加速 

おはようございます。南アフリカの10-12月期GDPは、+3.1%に加速しました。

1. 1月CPI上昇率は+4.4%に減速

南アフリカ統計局は2月21日に、1月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+4.4%の上昇になったと発表(図表1参照)。前月の+4.7%から伸び率が鈍化し、市場予想の+4.5%からも下振れ。

 図表1 南アフリカのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

南アフリカ準備銀行(中央銀行)は1月18日開催の金融政策決定会合で、政策金利であるレポレートを6.75%に据え置くことを決定(図表2参照)。据え置きはほぼ市場の予想通りで、3会合連続。

中銀のクガニャゴ総裁は、「インフレの短期的な見通しについては改善しているものの、長期的な予想については変化がなく、インフレ・ターゲットの上限近くであるとの見通しを維持する」 と述べました。

クガニュゴ総裁は記者団に、インフレ見通しへのリスクは「依然として上向きであると考えられるが、上振れリスクは世回っている」としました。

 図表2 南アフリカの政策金利

3. 10-12月期は+3.1%

一方、南アフリカ政府統計局は2月6日に、10?12月期国内総生産(GDP)が前期比年率季節調整済みで+3.1%になったと発表(図表3)。昨年7-9月期の+2.3%(修正値)からさらに拡大。

 図表3 南アフリカの四半期成長率(前期比年率)

農業が牽引役となりました。17年通期の成長率は+1.3%で、前年の+0.6%から加速しました。

平成29年3月7日  マークイット発表中国2月PMI 

おはようございます。財新/マークイット発表中国の2月製造業PMIは、予想を上回りました。

1.  財新/マークイット発表2月製造業PMIは予想上回る

財新/マークイットが1日に発表した2月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は51.6。前月比から+0.1%ポイントの上昇で、市場予想の51.6からも上振れ。9か月連続で景況判断の分かれ目となる50を超え、17年8月(51.6)以来の高水準を維持。

 図表1 財新/マークイット中国製造業購買担当者指数(PMI)

2.  財新/マークイット発表2月サービスPMIは前月比上昇

一方、中国国家統計局が5日発表した2月の財新中国サービス業購買担当者指数(PMI)は54.2。12年5月以来の高水準であった前月から▲0.5ポイントの低下。市場予想の53.3からも下振れ。

平成29年3月6日  中国2月PMI 

おはようございます。中国の2月製造業PMIは、予想を下回りしました。

1. 2月製造業PMIは予想下回る

中国の国家統計局28日発表した2月の製造業購買担当者指数(PMI)は50.3と、前月の51.3から下落(図表1参照)。市場予想の51.1からも下振れ。春節(旧正月)連休中に工場が稼働していなかったことが響いたほか、輸出向け受注が減少。

 図表1 中国の製造業購買担当者指数(PMI)

2. 非製造業PMIも前月から低下

一方、中国の国家統計局が同日発表した1月の非製造業購買担当者指数(PMI)は54.4。前月の55.3から上昇しました。市場予想の55.0からも下振れ。17年10月以来の低水準となったものの、景況判断の分かれ目である50は上回っています。

産業別では、建設業が57.5と高水準を維持したものの、前月比の落ち込み幅が大きく、▲3.0%ポイントの低下。寒冷な天候と春節(旧正月)連休の影響が重なりました。ただ、建設業の業務活動予想指数は前月から+1.0%ポイント上昇して65.7と、企業の市況見通しは一段と好転。

一方、サービス業は前月比で▲0.6%ポイント低い53.8となったものの、前年同月は上回りました。うち生活サービス活動指数は2か月連続で前月を上回り、59.1.なかでも、小売、外食、鉄道、空運、通信、インターネット・ソフトウェア、観光の活動指数が56.0以上の高水準となりました。

平成29年3月5日  インドネシア大統領が次期中銀総裁候補にペリー氏提案 

おはようございます。インドネシアの10-12月期成長率は、+5.19%でした。



1. 次期中銀総裁候補にペリー副総裁を提案

インドネシアのジョコ大統領は2月27日に記者団に対して、中央銀行の次期総裁にペリー・ワルジョ副知事を指名するよう議会に提案したことを明らかにしました。

次期総裁の任期は18-23年の6年。大統領は既にペリー副総裁を次期総裁候補として下院議会に提案。他に対立候補はないため、ペリー副総裁が無競争で指名される見込み。今後、ペリー副総裁は4月に議会公聴会に出席し、次期総裁にふさわしいかどうかの審議を経て、5月に退任するアグス・マルトワルドヨ総裁の後を継ぐ予定。

2. 1月CPI上昇率は+3.25%に減速

インドネシア中央統計局は2月1日に、1月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+3.25%の上昇になったと発表(図表1参照)。市場予想の+3.33%を下回り、前月の+3.61%からも減速。

 図表1 インドネシアのCPI前年同月比上昇率

3. 政策金利を据え置き

一方、インドネシア中央銀行は1月6日に、政策金利である7日物リバースレポレートを4.25%に据え置くことを決定(図表2参照)。過剰流動性を吸収するため、翌日物預金ファシリティー金利も3.50%、翌々日物貸出ファシリティー金利も5.00%と、いずれも据え置き。据え置きは、市場の予想通り。

 図表2 インドネシアの政策金利

4. 10-12期+5.01%成長

インドネシア中央統計局は2月5日に、10-12月期の国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+5.19%であると発表(図表3参照)。10-12月期の+5.06%からやや加速。市場予想の+5.10%からはやや下振れ。個人消費の陰りや、政府支出の減少が響きました。猶、17年通年の成長率は前年比+5.07%と、16年の同+5.02%からわずかに加速し、インドネシア銀行が予測した+5.1%とほぼ一致しました。

 図表3 インドネシアの四半期成長率(前年同期比)

項目別でみると、投資と政府消費の改善がGDP成長率の上昇につながりました。GDP全体の約6割を占める個人消費は前年同期比+4.98%と、前期の+4.95%から若干加速。これまで好調であった輸送・通信が鈍化したものの、前期に伸び悩んでいた食料・飲料とアパレルが持ち直しました。

政府消費は前年同期比+3.81%(前期は同+3.48%)と、前期に続いて予算執行が順調で、拡大しました。総固定資本形成は、同+7.27%と、前期の同+7.08%から小幅上昇しました。

平成29年3月4日 ブラジル10-12月期+2.1%成長 

おはようございます。ブラジルの10-12月期は、+2.1%となりました。

1. 政策金利を▲0.25%ポイント引き下げ

ブラジル中央銀行は2月7日の金融政策委員会で、政策金利を▲0.25%ポイント引き下げて6.75%にすることを全員一致で決定(図表1参照)。16年10月以来11会合連続で利下げしたことになります。ただ、利下げ幅は▲0.25%と、前回の▲0.5%から縮小。

中銀は声明で、米国発の株価急変に触れたうえで、「世界経済は成長している」として、新興国に向かう資金の流れに変化はないとの見解を示唆。

一方、利下げ幅は3会合連続で縮小。生命では、2018年末の政策金利の予想を現状と同じ6.75%としており、16年10月から続く金融緩和が出口に近づいていることを示唆。

 図表1 ブラジルの政策金利

2. インフレ率が低水準を維持

一方、インフレ率は、比較的低水準を維持しています。ブラジル地理統計院は2月8日に、1月の拡大消費者物価指数(IPCA-15)が、前年同月比+2.86%になったと発表(図表3参照)。市場予想の+2.98%を下回り、前月の同+2.95%から加速。ただ、インフレ率は、、依然としてかなり低い水準にとどまっています。

 図表2 ブラジルの消費者物価指数(IPCA)

3.  10-12月期GDPは+1.3%に改善 他方、ブラジル地理統計院は3月1日に、10-12月期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+2.1%であったと発表(図表3参照)。7-9月期の+1.4%から回復。猶、17年通年では+1.0%と、3年ぶりのプラス成長に転じました。 前年同月比では、個人消費が+2.6%、固定資本投資が+3.8%と、内需主導の回復。特に固定資本投資は15四半期ぶりのプラス転換であり、景気回復により企業の設備投資が動き始めたとみられます。

 図表3 ブラジルの四半期成長率(前年同期比)

ただ、景気には力強さがみられず、依然として原油あるいは鉄鉱石など鉱物資源の輸出に依存した体質が続いています。左派政権が続いたことにより、ばらまき政策が続けられ、年金改革など構造改革を怠ったことが響いています。室病率も12.2%と高水準が続いており、18年も景気は緩やかな回復にとどまるとの予想が強くなっています。

平成29年3月3日  インド10-12月期+7.2%成長 

2

おはようございます。インド10-12月期は、+7.2%成長に加速しました。

1. 消費者物価指数上昇率が減速

まず、インド統計局が2月12日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+5.07%(図表1参照)。前月の+5.21%から減速。市場予想の+5.14%からも下振れ。

 図表1 インドの消費者物価指数前年同月比上昇率

2. 10-12月期成長率+7.2%に加速

続いて、インド統計局が1月28日に発表した10-12月期成長率は、前年同期比+7.2%(図表2参照)。市場予想の+7.0%を上回り、前期の+6.3%から加速し、5四半期ぶりの高さ。高額2紙幣の廃止や新税の導入などによる混乱が一巡し、設備投資も戻りつつあります。インド経済は、19年には英仏を追い抜いて世界5位に浮上する見込み。

10-12月期を項目別でみると、投資の回復が成長を牽引しました。

民間消費が前年同期比+5.6%(前期は同+6.6%)と低下した一方、政府消費が同+6.1%(前期は同+2.9%)と伸長。

総固定資本形成は同+12.0%(前期は同+6.9%)と上昇。純輸出はGDPへの寄与度が▲1.4%ポインととなり、前期の+0.2%から後退。輸出が+2.5%(前期は+6.5%)と低下した一方、輸入が+8.7%(前期は+5.4%)と増加。

モディ政権は、昨年7月に州毎に異なる建設税を集約する「物品サービス税(GST)」を導入。その前に在庫処分が広がり、GDPを押し下げました。民間投資はまだ本格的には戻っていないとの見方もありますが、企業の経済活動は活発化している模様。今後数四半期には、+7%前後の成長が続くとの見方もあります。

 図表2 インドの四半期成長率(前年同期比)

3. 政策金利を維持

他方、インド準備銀行(中央銀行、RBI)は2月7日開催の金融政策決定会合で、政策金利のレポレートを6.00%で維持することを決定(図表3参照)。据え置きは3会合連続。同行は、リバースレポ金利も現状通り5.75%、市中銀行が資金逼迫時にRBIから政府債を担保に資金を借りる際のMSFの金利も6.25%で据え置き。

 図表3 インドの政策金利

据え置きは、予想通り。CPI上昇率が加速する傾向にあるものの、鈍化する傾向にある景気を下支えする姿勢を示唆しました。

平成29年3月1日  南アで内閣改造 

2

おはようございます。南アフリカのラマポーザ大統領は、就任後初の内閣改造を行いました。

1. ズマ派からも入閣

南アフリカのラマポーザ大統領は26日に、内閣改造を発表。財務相には、約2年前に同職を解任されたネネ氏を起用し、財務省経験者のゴーダン氏も入閣。

ネネ氏は前回の在任中に財政改革に取り組んだものの、15年12月にズマ前大統領に解任されました。ズマ氏は後任に無名の議員を就任させたものの、通貨ランドが大幅下落し、わずか4日後にネネ氏の前任であったゴーダン氏を財務省に復帰させました。

ラマポーザ大統領は、閣僚に新たな人物を登用する一方、与党アフリカ民族会議(ANC)の勧告を受けて辞任したズマ氏に近い人物の一部を交代させました。ただ、ズマ氏の元妻のドラミニ・ズマ氏が大統領府相に就任。また、与党の副議長で汚職疑惑にお有るマブザ氏を副大統領にするなど、一部の人事に対しては、懸念が表明されています。

2.南アフリカの株価の動き

ここで、南アフリカの株価の動きを見ておきましょう。代表的な株価指数の1つであるFTSE/JSEアフリカ全株指数は、15-16年にかけては、ほぼ横這いの動き。17年初旬より上昇に転じて、18年に入ってからはやや調整。

 図表1 FTSE/JSEアフリカ全株指数

南アフリカ国内は、引き続き景気が低迷。ズマ前大統領が汚職疑惑などで辞任に追い込まれ、ラマポーザ副大統領が新たに大統領に就任しました。ズマ前大統領は、自分の元妻を後継者として与党アフリカ民族会議(ANC)の議長選に押したものの、ラマポーザ氏に敗れた経緯があります。

ラマポーザ氏の新大統領就任を歓迎して、通貨ランドが買われました。金などの資源価格回復傾向にあるものの、ケープタウンの水不足などが、リスク要因として、投資家に意識される可能性があります。南アの株価は当面、もみ合いの展開となることも予想されます。