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令和元年5月21日  トルコ財務相、インフレ・景気を楽観

おはようございます。トルコの財務相は、インフレと景気について楽観的な見通しを示唆しました。

1. 4月CPI上昇率は+19.5%

トルコ統計局が5月3日に発表した4月消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比+19.5%となり、4月の同+19.71%から伸び率はやや減速(図表1参照)。伸び率は+20%を下回ったものの、CPI上昇率は依然として高水準。

 図表1 トルコのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

一方、トルコ中央銀行は4月25日の金融政策決定会合で、主要政策金利である1週間物レポ金利を、予想通り24.0%に据え置くことに決定。インフレは改善傾向にあるものの、依然としてインフレ上振れリスクがあるとしました。

 図表2 トルコの政策金利

従来中銀は、インフレ抑制と急激なリラ下落を防ぐために、18年5月23日に緊急会合を開催し、4つの主要政策近隣うち、後期流動性ウィンドウ金利(後期流動性貸出金利)だけを13.50%から16.50%へと引き上げ、その5日後の28日には金融政策を簡素化するために、4つの政策金利のうち、1週間ものレポ金利を唯一の主要政策金利としました。

そのうえで、6月会合で17.75%としました。その後9月の会合で年初来▲40%の急落となったリラ下落を阻止するために、政策金利を一機に+24%引き上げました。金利据え置きは18年12月会合に続いて5会合連続。

   3. 10-12月期成長率がマイナスに転落

他方、トルコ統計局が3月11日に発表した昨年10-12月期GDP(国内総生産)は、前年同期比▲3.0% (図表3参照)。昨年4-9月期の同+1.6%(速報ベース)からさらに低下。景気後退局面に入ったことが鮮明になりました。

 図表3 トルコ四期成長率(前年同期比)

昨年は通貨リラが大幅に下落し、インフレ率が大幅に高まりました。インフレ抑制のために、中銀は政策金利を昨年9月には24%まで大幅に引き上げました。それにより、市中銀行の貸出金利が大幅に上昇し、景気の後退につながりました。

リラの大幅下落により、一時はクーデター未遂の後遺症などで減少していた観光客が戻り、企業の輸出にもプラスになるなどの効果もあります。ただ、当面の景気見通しは厳しく、国際通貨基金(IMF)は、19年のトルコの成長率を前年比▲1.8%と予想。対米関係も良好ではなく、トルコの景気は、今後も低迷する可能性が高いと言えます。

4. 10-12月期成長率がマイナスに転落

他方、トルコのベラト・アルバイラク財務相は12日にインタビューで、インフレ見通しについて、「インフレ率は、今後数か月で顕著に低下する。その一方で、雇用率も一段と上昇し、トルコ経済は拡大する」と、インフレや景気の先行きに楽観的な見通しを示唆。

同氏はさらに、「インフレ率は既に減速傾向に転換下」とし、そのうえで「19年末までにインフレ率は一段と良い結果になる」と述べました。

政府が18年9月に発表したインフレ見通しでは、19年が+15.9%、20年は+9.8%、21年が+6.0%としています。他方、トルコ中銀が4月30日に発表した最新の四半期インフレ報告書では、19年末時点のインフレ率は中心値で+14.6%、20年末が+8.2%、21年末は+5.4%と、政府予想よりも低くなっています。

令和元年5月20日  中国4月鉱工業生産と小売売上高

おはようございます。中国4月の統計で、鉱工業生産の伸び率は予想を下回りました。

1. 鉱工業生産伸び率は予想下回る

中国の国家統計局が17日に発表した統計によると、年間売上高2000万元以上の企業の3月の鉱工業生産(付加価値ベース)は前年同期比+5.4%と、3月の+8.5%から大幅に減速。市場予想の+6.5%からも大幅下振れ。

 図表1 中国の鉱工業生産(前年同月比)

2. 3月小売売上高は下想上回る

中国の国家統計局が同日に発表した統計によると、19年4月の小売売上高は前年同期比+7.2%でした。伸び率が3月の+8.5%から大幅低下。市場予想の+8.6%から大幅下振れ。

 図表2 中国の小売売上高(前年同月比)

3. 1-4月固定資産投資は伸びが減速

他方、国家統計強による同日発表の19年1-4月の固定資産投資は、前年同期比+6.1%。伸び率は市場予想の+6.4%から下振れ。1-3月期の+6.3%から減速。

 図表3 中国の固定資産投資(年初からの累計)

米国は10日に、中国製品に対する制裁関税を引き上げており、今後さらに景気が悪化する可能性があります。1-3月期の国内総生産(GDP)が下げ止まってことにより、回復するとの見方もありましたが、再び不透明感が強まっています。国家統計局では、「外部環境は依然として複雑であり、不確実性が増している」としています。

令和元年5月19日  ロシア1-3月期+0.5%成長

おはようございます。ロシアの1-3月期は、前年同期比+0.5%成長となりました。



1. 10-12月期GDP成長率は+2.7%に加速

ロシア連邦統計局が5月17日発表した統計によると、1-3期国内総生産(GDP)は、前年同期比+0.5%(図表1参照、速報値)。18年10-12月期の同+2.7%から減速。投資、消費ともに低迷。19年通年でも+1%台に留まる見通し。

 図表1 ロシアの四半期GDP成長率

2. インフレ率が加速

国家統計局から5月7日発表された4月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は+5.2%と、伸び率は前月の+5.3%から減速(図表2参照)。市場予想の+5.2%と一致。

 図表2 ロシアの消費物価指数前年同月比上昇率

3. 政策金利を据え置き

一方、ロシア中央銀行は4月26日に政策決定会合を開き、主要政策金利である1週間物レポ入札最低金利を7.75%に据え置くことを決定(図表3参照)。据え置きは3会合連続で、市場の予想通り。

 図表3 ロシアの政策金利

中銀が金利据え置きを決定した背景には、1月に付加価値税(VAT)を引き上げたにもかかわらず、消費者物価指数の伸びが依然として緩やかなことがあります。これについて、中銀は会合後に発表急いた声明文で「3月のインフレ率は前年比+5.3%(2月は同+5.2%)と加速したが、4月22日の時点で+5.1%と、印フィレ率が減速し始めた」として、「VAT増税の影響はほぼ織り込まれた。現在の消費者物価指数の伸び率は、中銀予想をやや下回る傾向にある」として、インフレが「3月にピークを過ぎた」との見方を示唆。

令和元年5月18日  インドネシア中銀政策金利維持

おはようございます。インドネシアの中銀は、政策金利を維持しました。

1. 4月CPI上昇率は+2.83%に減速

インドネシア中央統計局は5月2日に、4月の消費者物価指数(CPI)が、前年同月比+2.83%の上昇になったと発表(図表1参照)。前月の+2.48%から反発し、市場予想の+2.69%からも上振れ。

 図表1 インドネシアのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

一方、インドネシア中央銀行は5月16日の理事会で、政策金利である7日物リバースレポレートを6.00%に据え置くことを決定(図表2参照)。据え置きは、市場の予想通り。また中銀は、翌日物預金ファリシティー金利も5.25%に、翌日物貸出ファシリティー金利も6.75%に据え置き。

 図表2 インドネシアの政策金利

中銀は声明文で、現状維持の決定について、前回4月会合時とほぼ同様に、「政策金利の据え置き決定は、世界の金融市場の先行きの不透明感が増す中、インドネシア経済に影響を与える外部要因(輸出や外国からの対内直接投資)の安定を一段と強めることと合致する」として、世界の金融市場の先行き懸念が強まっているとしました。さらに、「米中貿易摩擦の激化で、新興国から資金が再び流出し始めて、世界の金融市場の先行きの不透明感が一段と高まっている」として、米中貿易摩擦が同国経済の不安定要因であると示唆しました。

3. 10-12期+5.18%成長

インドネシア中央統計局2月6日に、10-12月期の国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+5.18%であると発表(図表3参照)。伸び率は7-9月期の+5.17%をわずかに上回り、市場予想の+5.11%から上振れ。

 図表3 インドネシアの四半期成長率(前年同期比)

前期比では▲1.69%。市場予想は▲1.75%。

18年通期では、+5.17%と、13年以来の大幅な伸びとなりました。但、政府による公式の18年の成長率目標の+5.4%を下回りました。ジョコ・ウィドド大統領は14年の大統領選で、年間のGDP成長率を+7%に引き上げることを公約としていました。

令和元年5月16日  フィリピン中間選挙で大統領派が圧勝

おはようございます。フィリピンの中間選挙で大統領派が圧勝しました。

1. 4月CPIは+4.3%に鈍化

フィリピンの国家統計調整委員会(NSCB)は5月7日に、4月の消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同月比+3.0%になったと発表(図表1参照)。伸び率は前月の同+3.3%から鈍化。市場予想の+3.0%に一致。

 図表1 フィリピンのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を引き下げ

一方、フィリピン中央銀行は5月9日の金融政策決定会合で、主要政策金利である翌日物借入金利を+4.5%に引き下げ(図表2参照、上限を表示)。10日から適用。18年には、5会合連続で計+1.75%の利上げを行いました。景気の減速により、一転して利下げを行いました。

 図表2 フィリピンの政策金利

3. 10-12月GDP+6.1%に加速

一方、フィリピンの国家統計調整委員会(NSCB)は1月26日に、10-12月期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.1(速報値)%の伸びになったと発表(図表3参照)。7-9月期の+6.0%から加速。市場予想の+6.3%からは下振れ。

18年通年の成長率は前年比+6.2%と、17年の+6.7%からは低下し、当初の政府の目標である+7.0〜8.0%を下回りました。

 図表3 フィリピンの四半期成長率(前年同期比)

10-12月期GDPを需要項目別にみると、主に消費の持ち直しが成長率上昇につながりました。

民間消費は、前年同期比+5.4%(前期は同+5.2%)と加速。民間消費の内訳では、酒類・たばこ(▲5.8%)や交通(+1.0%)が低迷したものの、教育(+18.7%)や住宅・水道光熱費(+5.9%)が堅調に推移しました。

4. 中間選挙で大統領派が圧勝

一方、フィリピンで、統一国政・地方選挙(中間選挙)が行われて、大勢が14日に判明。大統領支持派が上院で圧勝。ドゥテルテ大統領は2022年までの人気後半に入りますが、重要課題に掲げる連邦制導入など、主要政策の実現に弾みがかかる情勢です。

政権を左右する上院では、12議席のうちドゥテルテ大統領に近い候補が9人当選。側近のクリストファー・ゴー前大統領補佐官の他、故マルコス大統領の長女愛ミー・マルコス氏などが当選。残る3人も、政権寄りの姿勢。

他方、反ドゥテルテ大統領派で、アキノ前大統領の甥で現職のバム・アキノ氏と前内務・自治相のマヌエル・ロハス氏は落選。非改選を含む上院24議席のうち、6人いた反ドゥテルテ派は4人に減少。

令和元年5月15日  南ア与党議席減少

おはようございます。南アフリカで行われた総選挙で、与党が議席を減少させました。

1. 南アフリカ与党が最低の議席数

南アフリカでは、8日に国民議会(下院、定数400)の総選挙を実施。選管が11日に発表した最終議席によると、与党アフリカ民族会議(ANC)は57.50%の徳飛世立で、230議席を獲得。前回14年の選挙での獲得議席数から19議席の減少となり、アパルトヘイト政策の撤廃から後、現行の制度では最低の議席数となりました。

ラマポーザ大統領は12日に、「我々は教区を得た。国民が何を期待しているか明確なメッセージを聞いた」として、汚職追放などの改革を推進すると強調。大統領は今月、議会によって再選される見通し。

2. 株価の動向

株価について見ると、代表的な株価指数の1つであるFTSE/FSEアフリカ全株指数は、16年初めより18年はじめまで上昇。ただ、18年に入ると一転して大幅下落。19年初めからは、上昇に転じました。

 図表1 FTSE/FSEアフリカ全株指数

南アフリカの株価は、金、白金など資源価格の動向に左右される傾向にあります。また、18年末からは、米連邦準備委員会(FRB)が利上げ停止を示唆してことが、株価押し上げの要因となりました。今後も、米金融政策などの強い影響と受けると予想されます。

令和元年5月14日 ブラジル中銀政策金利維持

おはようございます。ブラジルの中銀は、政策金利を維持しました。

1. 政策金利を据え置き

ブラジル中央銀行は5月8日の金融政策委員会で、政策金利を6.5%に据え置くことを、全員一致で決定(図表1参照)。据え置きは8会合連続で、市場の予想通り。

中銀は18年5月会合で、急速なレアル下落が輸入物価を押し上げ、インフレを加速させるリスクが高まったとして、利下げ継続から金利維持に展開。これまで中銀は、16年10月会合で4年2か月ぶりに利下げ(▲0.25%ポイント)に転換して、それ以降に、18年3月まで12会合連続で利下げを実施。16年10月以降の利下げ幅は計▲6.75%に達しており、金融政策は依然として、景気に対して緩和的な姿勢となっています。

 図表1 ブラジルの政策金利

現状維持を決定した理由について中銀は、前回会合時と同様に「我々は記帳インフレ率(コアインフレ率)が適切かつ望ましい水準で進んでいると判断している」と、インフレが抑制されていることを挙げました。

2. インフレ率は低水準

一方、ブラジル地理統計院は5月10日に、4月の拡大消費者物価指数(IPCA-15)を発表。4月のIPCAは前年同月比+4.94%と、前月の同+4.58%からやや加速(図表3参照)。

 図表2 ブラジルの消費者物価指数(IPCA)

3.  10-12月期GDPは+1.1%に加速

他方、ブラジル地理統計院は2月28日に、10-12月期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+1.1%であったと発表(図表3参照)。今年7-9月期の+0.61%から加速。前期比では+0.5%。景気回復に転じてから2年が経過したものの、景気の基調は弱いままにとどまっています。

GDP成長率に対しては、内需が大きく減速し、特に固定資本投資が前期比で減少に転じたことが影響しました。鉱業関連投資の反動減によるものと考えられます。さらに、鉱工業生産が10-12月期には前期比減少に転じるなど、生産抑制で在庫削減が拡大したことも影響しました。一方、外需は、輸入が7-9月期に大きく増加した反動により減少し、プラスの寄与となりました。

 図表3 ブラジルの四半期成長率(前年同期比)

個人消費は前年同期比+1.5%と、底堅く推移しており、景気回復の方向は持続しているとみられます。さらに、固定資本投資は短期的に上下しているものの、景気回復後は概ね年率+3%程度。すなわち、在庫削減が一巡すれば、内需だけで+2%程度を取り戻す実力があると考えられます。

令和元年5月13日 米が対中関税を引き上げ

おはようございます。米国が中国に対する関税を引き上げました。

1. 4製造業PMIは予想下回る

先ず、中国のPMIを見ておきましょう。中国の国家統計局が4月30日発表した4月の製造業購買担当者指数(PMI)は50.1と、前月の50.5から低下(図表1参照)。市場予想の50.5から下振れ。1-3月に見られた景気の安定が、脆弱であることを示唆しました。

1-3月期の国内総生産(GDP)の前年同期比伸び率は+6.4%。鉱工業生産も+8.5%となるなど、底堅さを見せていました。今回製造業PMIが低下したことにより、中国経済に対する先行き懸念が再び頭を擡げることとなりました。

 図表1 中国の業購買担当者指数(PMI)

2. 米が対中関税を引き上げ

一方、米国と中国との貿易協定は物別れ。米国は第4弾として、中国に対する関税を直ちに引き上げ、全輸入品を対象にすると発表。トランプ政権の姿勢は、単なる脅しであるとの見方も強かったものの、貿易摩擦は長期化することとなりました。

米通商代表部のライトハイザー代表は声明で、トランプ大統領が約3000億ドル(約33兆円)相当の製品に対する関税引き上げの手続きを開始したと表明。詳細は13日に公表。

米国は第1-3弾の制裁手続きにより、刑2500億ドル相当の中国製品に対して関税をかけて、譲歩を迫ってきました。第4弾により、中国からの全ての輸入品(17年は5055億ドル)に対して、関税を上乗せすることとなりました。iPhoneなども対象になると予想されます。

令和元年5月12日  タイ中銀が金利据え置き

おはようございます。タイの中銀は、政策金利を据え置きました。

1. 10-12月期成長率+3.7%に加速

タイ国家経済社会開発庁(NESDB)は2月18日に、10-12月期の国民総生産(GDP)成長率が前年同期比+3.7%になったと発表。7-9月期の+3.2%(改定値)から加速。市場予想の+3.36%を上回りました。10-12月期は前期比では+0.8%と、市場予想の+0.7%を上回りました。

同庁は、18年のGDP成長率を+4.2%と予想。従来予想は+4.2〜4.7%でした。18年の輸出予想は+7.2%と、従来の+10.0%から下方修正。19年のGDP成長率予想は+3.5〜4.5%。輸出の予想は+4.6%。

猶、18年は通年では+4.1%と、17年の同+4.0%から加速したものの、11月の政府の予想である+4.2%を下回りました。

実質GDPを需要項目別にみると、内需と外需がそれぞれ回復して成長率加速に繋がりました。民間消費は前年同期比+5.3%と、前期の同+5.2%から小幅上昇。政府支出は同+1.4%と、同+1.9%から低下。投資は+4.2%と、前期の+3.9%から加速。

 図表1 タイの四半期成長率(前年同期比)

2. CPI伸び率は横這い

一方、タイ商業省は5月1日に、4月の消費者物価指数(CPI)上昇率が、前年同月比+1.23%であったと発表(図表2参照)。前月の同+1.24%からほぼ横這い。市場予想の+1.2%にほぼ一致。

 図表2 CPI伸び率は横這い

3. 政策金利を維持

一方、タイ中央銀行は5月8日の金融政策決定会合で、市場予想通り、政策金利の1日物レポ金利を1.75%に維持することを全員一致で決定(図表3参照)。

中銀は15年4月会合まで中銀は、15年4月会合まで2会合連続で利下げし、同6月から据え置きに転じて、18年11月まで28会合で現状維持を決定。同12月会合で、11年以来7年ぶりに利下げに転じましたが、19年2月会合では、現状維持としました。今回で、3会合連続の現状維持。

 図表3 タイの政策金利

現状維持を決定したことについて中銀は、前回会合と同様に「現在の金融緩和政策姿勢は、経済成長の持続に役立って、物価目標の達成にとっても適切であると判断した」としました。また、今回の会合でも中銀は「行内外の先行き不透明感が引き続き強まる見通しであることにより、今後どんな影響が及んでくるのか、明確に判断するために、現状維持を決定した」としました。

令和元年5月11日  フィリピン中銀が利下げ

おはようございます。フィリピンの中銀は、利下げしました。

1. 4月CPIは+4.3%に鈍化

フィリピンの国家統計調整委員会(NSCB)は5月7日に、4月の消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同月比+3.0%になったと発表(図表1参照)。伸び率は前月の同+3.3%から鈍化。市場予想の+3.0%に一致。

 図表1 フィリピンのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を引き下げ

一方、フィリピン中央銀行は5月9日の金融政策決定会合で、主要政策金利である翌日物借入金利を+4.5%に引き下げ(図表2参照、上限を表示)。10日から適用。18年には、5会合連続で計+1.75%の利上げを行いました。景気の減速により、一転して利下げを行いました。

 図表2 フィリピンの政策金利

3. 10-12月GDP+6.1%に加速

一方、フィリピンの国家統計調整委員会(NSCB)は1月26日に、10-12月期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.1(速報値)%の伸びになったと発表(図表3参照)。7-9月期の+6.0%から加速。市場予想の+6.3%からは下振れ。

18年通年の成長率は前年比+6.2%と、17年の+6.7%からは低下し、当初の政府の目標である+7.0〜8.0%を下回りました。

 図表3 フィリピンの四半期成長率(前年同期比)

10-12月期GDPを需要項目別にみると、主に消費の持ち直しが成長率上昇につながりました。

民間消費は、前年同期比+5.4%(前期は同+5.2%)と加速。民間消費の内訳では、酒類・たばこ(▲5.8%)や交通(+1.0%)が低迷したものの、教育(+18.7%)や住宅・水道光熱費(+5.9%)が堅調に推移しました。

令和元年5月8日  ロシア中銀政策金利据え置き

おはようございます。ロシア中銀が、政策金利を据え置きました。

1. 10-12月期GDP成長率は+2.7%に加速

ロシア連邦統計局が2月4日発表した統計によると、10-12期国内総生産(GDP)は、前年同期比+2.7%(図表1参照、速報値)。上方修正された7-9月期の+2.2%から加速。情報・通信、金融・保険、不動産、鉱物などが牽引。

18年通年の成長率は+2.3%。サッカー・ワールドカップなどへの公共投資が押し上げの要因となってとみられます。19年は付加価税の増税や、大型公共事業の減少により、+1%台の成長率にとどまると予想されています。

 図表1 ロシアの四半期GDP成長率

2. インフレ率が加速

国家統計局から4月5日発表された3月の消費者物価指数(CPI)の前年同月比上昇率は+5.3%と、伸び率は前月の+5.2%から加速(図表2参照)。市場予想の+5.4%からは下振れ。

 図表2 ロシアの消費物価指数前年同月比上昇率

3. 政策金利を据え置き

一方、ロシア中央銀行は4月26日に政策決定会合を開き、主要政策金利である1週間物レポ入札最低金利を7.75%に据え置くことを決定(図表3参照)。据え置きは3会合連続で、市場の予想通り。

 図表3 ロシアの政策金利

中銀が金利据え置きを決定した背景には、1月に付加価値税(VAT)を引き上げたにもかかわらず、消費者物価指数の伸びが依然として緩やかなことがあります。これについて、中銀は会合後に発表急いた声明文で「3月のインフレ率は前年比+5.3%(2月は同+5.2%)と加速したが、4月22日の時点で+5.1%と、印フィレ率が減速し始めた」として、「VAT増税の影響はほぼ織り込まれた。現在の消費者物価指数の伸び率は、中銀予想をやや下回る傾向にある」として、インフレが「3月にピークを過ぎた」との見方を示唆。

令和元年5月7日  南アで8日総選挙

おはようございます。長かった10連休も、月曜日で終わりとなりましね。さて、南アフリカでは、8日に総選挙が行われます。

1. 左翼野党が躍進も

南アフリカでは、8日に国民議会(下院、定数400)の総選挙が実施されます。1994年のアパルトヘイト撤廃から25年に亘って政権を担当する与党アフリカ民族会議(ANC)に対する批判票に注目があるまっています。

昨年10-12月の失業率は27.1%。白人の失業率7.6%に対して、黒人は30.4%。景気の低迷もあり、与党がどの程度支持されるのか、注目されます。

世論調査によると、与党の得票率予想は61%で、前回の得票率62%にほぼ匹敵。不満の受け皿として、黒人優遇策を掲げる左翼野党「経済的解放の闘志」が躍進する可能性もあります。予想特養率は11%となっており、前回の6%から上昇しています。

2. 株価の動向

株価について見ると、代表的な株価指数の1つであるFTSE/FSEアフリカ全株指数は、16年初めより18年はじめまで上昇。ただ、18年に入ると一転して大幅下落。19年初めからは、上昇に転じました。

 図表1 FTSE/FSEアフリカ全株指数

南アフリカの株価は、金、白金など資源価格の動向に左右される傾向にあります。また、18年末からは、米連邦準備委員会(FRB)が利上げ停止を示唆してことが、株価押し上げの要因となりました。今後も、米金融政策などの強い影響と受けると予想されます。

令和元年5月6日  タイで戴冠式

おはようございます。長かった10連休も、そろそろ終わりに近づいてきましたね。さて、タイでは、戴冠式が行われました。

1. 69年ぶりに戴冠式

タイでは、ワチラロンコン国王(66)の戴冠式が4日から、3日管の日程でバンコクの王宮で行われます。この日の伝統様式に則って公王が戴冠。5日には王宮周辺でパレードなどを行います。16年の即位から2年半が経過。この間に、コック王の権限強化につながる動きもあります。

国王は、在位70年を誇ったプミポン前国王の長男で、16年10月に前国王が88歳で死去したことを受けて即位。タイ国王の戴冠式は、前国王の即位から4年後の1950年5月に実施されて以来、69年ぶり。

2. 株価の動向

株価について見ると、代表的な株価指数の1つであるSET指数は、16年初めより一貫して上昇。ただ、18年に入ると一転して大幅下落。通貨と同様、米長期金利の上昇などが影響しました。

 図表1 SET指数

米連邦準備理事会(FRB)は、世界的な景気後退などにより、利上げを一時停止すると表明。その影響で、新興国の株価も、19年に入ってからは堅調に推移。SET指数も戻す展開となりました。今後は、タイ国内の景気、あるいは政治情勢などが影響する可能性もあります。

令和元年5月5日  米4月雇用者数+26.3万人

おはようございます。5月5日は子供の日ですね。日本では、少子高齢化が叫ばれて久しくなっていますが、子供たちにはすくすくとそだってもらいたいものですね。さて、米国の4月の雇用統計で、雇用者数が+26.3万人の増加となりました。

1. 雇用者数が+26.3万人

米労働省は4月の雇用統計を3日に発表し、非農業部門の雇用者数増加は前月比+26.3万人(図表1参照)。雇用者数の増加は、市場予想の18万人を大幅に上回り、3月の+18.9万人から加速。ヘルスケアや接客業などサービス業における雇用が20万人の増加。

失業率も3.6%t、49年4か月ぶりの低水準。平均受給も27.77ドルと、前年同月比+3.2%の上昇。賃金は18年後半から9か月連続で+3%台の伸び率を維持しており、個人消費を後押ししています。

 図表1 NYダウと非農業部門雇用者数増加

2.  利上げ停止は継続か

米国の雇用情勢は底堅く、米経済の失速懸念は和らいでいます。但、米中の貿易戦争が継続するなど、先行きには不透明感もあります。

米連邦準備理事会(FRB)は、米雇用情勢が堅調であるにもかかわらず、利上げを停止しています。パウエル議長は、中国や欧州の景気減速を理由に挙げており、海外の需要には不透明感が増しています。v

FRBは19年中の利上げを見送る方針を示唆しています。パウエル議長は1日の記者会見で、「忍耐強さが求められる」としました。一方、トランプ大統領は利上げ停止だけでなく、▲1の利下げを主張しており、FRBと大統領の見解の違いが際立ってくる可能性もあります。

令和元年5月4日  米がイラン原油全面禁輸発動

おはようございます。米トランプ政権が、イランに対する原油の全面禁輸に踏み切りました。

1. 日本など摘要除外を撤廃

米トランプ政権は2日に、イラン産原油の禁輸について、日本など8カ国地域に認めてきた摘要除外措置を打ち切りました。全面禁輸によりイラン対して経済的な打撃を与え、圧力を強める構え。イランは反発しており、中東情勢が一層不安定化する恐れがあります。

トランプ政権は、イランがシリアやイエメンの内戦に介入して、中東各国の反米組織を支援しているとして、これまで非難してきました。ポンペオ国務長官は、以前から対イラン制裁を主張。日本などを制裁摘要除外から除き、イランに対する制裁で、協調を強めようとしています。

2. 原油価格の動き

ここで、原油価格の動きを見ておきましょう。代表的な指標の1つであるWTI先物は、今年4月末には1バレル=63.3ドルまで上昇昇(図表1参照)。昨年末からの上昇率は+40.1%となりました。リビアにおける戦闘の緊迫化、イランに対しる禁輸の動きの強化などにより、原油の需給が逼迫していることが主な要因と考えられます。

 図表1 WTI

サウジアラビアなど石油輸出国機構(OEPC)とロシアなど主な非OPEC諸国は昨年12月に、原油価格を下支えするために、今年1-6月に原油を減産することで合意。

ただ、各国の足並みは必ずしも揃っているわけではなく、昨年には米国が原油の生産で首位となったため、ロシアは原油の増産に前向きとされます。サウジアラビアは引き続き強調減産の枠組みの中で生産すると予想されています。

原油高の影響は、日本あるいは米国等先進国のガソリン価格の上昇につながっています。ガソリン価格が高止まりすると、先進国の景気の圧迫要因となる可能性もあります。

令和元年5月2日  ベネズエラでクーデタ未遂か

おはようございます。日本の元号は5月1日より、新たな元号、令和になりました。おめでとうございます。平成の30年間は、ほぼ停滞の時期であったわけですが、令和になり、世の中が大きく動くかもしれませんね。

さて、ベネズエラでは、野党の指導者が呼びかけたクーデタが未遂となりそうです。

1. グアイド国会議長が軍に蜂起を呼びかけ

南米の主要な産油国であるベネズエラでは、野党の指導者で国会議長、また自ら暫定大統領であると宣言しているグアイド氏が軍に蜂起を呼びかけました。これに一部の軍人がクーデタの決起。但、マドロゥ大統領は鎮圧を命じて、クーデタは未遂となりつつあるようです。

グアイド氏は30日朝にツイッターに投稿して、「権力の不当な侵害の終焉が始まった」としました。マドゥロ政権の打倒に力を貸すよう、軍に対して協力を求めました。しかし、同氏に対して応じた軍人は一部にとどまり、大統領により鎮圧されつつある模様。

2. ベネズエラの株価の動き

ここで、ベネズエラの株価の動きを見ておきましょう。同国の代表的な株価指数の1つであるベネズエラIBC指数は、18年半ば以降に、急激に上昇(図表1参照)。ただ、これは同国の急激なインフレ率の高まりを反映しているにすぎません。

 図表1 ベネズエラIBC指数

今回のクーデタが未遂に終われば、同様にクーデタが未遂に終わったトルコのように、現政権に有利な展開が今後、続く可能性もあります。野党指導者による民主化は、まさに正念場を迎えていると言えます。

令和元年5月1日 中国4月PMI

おはようございます。日本の元号は5月1日より、令和になるようですね。元号を使っているのは、嘗ては中国などがありましたが、現在はおそらく日本だけでしょう。伝統を大切にしていきたいですね。

さて、4月の中国製造業購買担当者指数(PMI)は予想外の低下となりました。

1. 4製造業PMIは予想下回る

中国の国家統計局が4月30日発表した4月の製造業購買担当者指数(PMI)は50.1と、前月の50.5から低下(図表1参照)。市場予想の50.5から下振れ。1-3月に見られた景気の安定が、脆弱であることを示唆しました。

1-3月期の国内総生産(GDP)の前年同期比伸び率は+6.4%。鉱工業生産も+8.5%となるなど、底堅さを見せていました。今回製造業PMIが低下したことにより、中国経済に対する先行き懸念が再び頭を擡げることとなりました。

 図表1 中国の業購買担当者指数(PMI)

2. 非製造業PMIも低下

一方、中国の国家統計局が同日発表した4月の非製造業購買担当者指数(PMI)は54.3。前月の54.8から低下しました。

平成31年4月30日 一路一帯会議閉幕

おはようございます。中国の19年1-3月工業企業利益は、▲3.3%でした。

1. 1-3月期GDP+6.4%

まず、景気の動向を見ておきましょう。中国の国家統計局は17日に今年1-3期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.4%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は昨年10-12月期から横這い。18年1-3月期から4四半期ぶりに減速が止まりました。個人消費は振るわなかったものの、投資が回復。

政府は成長率目標を「+6.0〜6.5%」としており、今回の成長率は、その範囲に収まりました。ただ、前期比の成長率は+1.4%と、前期の+1.5%から減速。

 図表1 インドの消費者物価指数前年同月比上昇率

2. 中国1-3月工業企業利益▲3.3%

一方、中国国家統計局が27日に発表した統計によると、19年1-3月の工業企業(年間売上高2000万元以上の企業)の税引き前利益は、前年同期比▲3.3%の1兆2972億元。現出来幅は1-2月の▲14.0%から大幅に縮小。売上高は同+7.2%の24兆4000億元。

調査対象の41業種のうち28業種が増益、13業種が減益。業種別では、専用設備製造が32.8%、電気機械・機材製造が+21.2%、汎用設備が+18.4%、非金属鉱物製品が+13.6%、電力・熱供給が+11.4%、石油・天然ガス採掘が+10.3%、繊維が+3.6%。一方、石油精製・コークス用炭・核燃料加工が▲54.5%、鉄鋼精錬・圧延加工が▲44.5%、自動車製造が▲25.0%、石炭採掘・選炭が▲18.0%、化学原料・化学製品製造が▲17.58%、非鉄金属・圧延加工が▲12.6%、コンピュータ・通信用設備・電子設備製造が▲7.0%など。

3月単月の税引き前利益は前年同月比+13.9%の5895億2000元。

平成31年4月29日 一路一帯会議閉幕

おはようございます。中国政府が主催した一路一帯会議が閉幕しました。

1. 1-3月期GDP+6.4%

まず、景気の動向を見ておきましょう。中国の国家統計局は17日に今年1-3期の実質国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比で+6.4%の伸びだと発表(図表1参照)。成長率は昨年10-12月期から横這い。18年1-3月期から4四半期ぶりに減速が止まりました。個人消費は振るわなかったものの、投資が回復。

政府は成長率目標を「+6.0〜6.5%」としており、今回の成長率は、その範囲に収まりました。ただ、前期比の成長率は+1.4%と、前期の+1.5%から減速。

 図表1 インドの消費者物価指数前年同月比上昇率

2.  一路一帯会議が閉幕

一方、中国政府が主催した広域経済構想の「一路一帯」の首脳会議が27日に、共同声明を採択して終了。習近平主席は、閉幕後の会見で「国際ルールや標準を幅広く受け入れることを支持する」としました。また、会議期間中に中国企業を主体に640億ドル(約7兆1000億円)余りの事業協力に合意したとしました。

一帯一路を巡っては、中国からの投資を受けた国が重い負債に苦しむ「債務の罠」に陥るとの批判が強まっています。習氏はインフラ投資などにおいて、国際ルールを守ると強調。このような懸念を払しょくしたい考えを持っているとみられます。

中国側の発表によると、37か国が首脳級を派遣するなど、100か国以上が代表を送りました。習氏は次回の開催については言及せず、声明には「第3回を期待」とだけ記しました。

平成31年4月4日 インド総選挙近づく

おはようございます。日本の新たな元号が、令和に決まりましたね。PCで打っても出てきませんが、良しとしましょう。さて、インドでは総選挙が近づいてきました。

1. 消費者物価指数上昇率が減速

まず、インド統計局が3月12日発表した2月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比+2.57%(図表1参照)。前月の+1.97%から加速。市場予想の+2.43%から上振れ。

 図表1 インドの消費者物価指数前年同月比上昇率

2. 10-12月期成長率+7.1%に加速

続いて、インド統計局が2月28日に発表した10-12月期成長率は、前年同期比+6.6%(図表2参照)。10-12月期の+7.1%から減速。市場予想の+6.9%から下振れ。弱い消費需要や政府需要減少が原因とみられます。

GDPの6割近くを占める個人消費は+6.5%。前期は+10.9%。5月までに実施される総選挙を控えて、景気減速はモディ首相にとって痛手。

 図表2 インドの四半期成長率(前年同期比)

3. 政策金利を引き下げ

他方、インド準備銀行(中央銀行、RBI)は2月7日開催の金融政策決定会合で、政策金利のレポレートを▲0.25%引き下げて6.25%にすることを決定(図表3参照)。即日実施。利下げは1年反ぶり。当面の金融政策も「引き締め」から「中立」に変更し、将来の利下げにも含みを持たせました。

 図表3 インドの政策金利

中銀のダス総裁は同日の記者会見で、「インフレ率は目標とする+4%前後を今後も下回るを見られ、金融政策の自由度が高まった」としました。

モディ政権は4-5月に総選挙を控えており、景気刺激策のために、中銀に対して繰り返し金融緩和を促してきました。パテル前総裁が突然後退して、モディ首相に近いとされるダス総裁に交代。18年12月に就任。新総裁に下で開催する初の金融政策決定会合で、ダス総裁を含む4人が利下げに賛成し、残る2人が据え置きを主張しました。 4. 総選挙近づく

他方、インドでは、11日より総選挙(下院、定数545)が始まります。前回はモディ首相(68)率いる与党・インド人民党(BJP)が圧勝。最大野党・国民会議派は復権を狙っています。2期目を迎えるモディ首相は、外交・軍事面などの実績を強調する作戦をとっています。

前回の総選挙では、西部グジャラート州の首相として実績を積んだモディ氏をBJPが担ぎ、同党は圧勝。ただ、その後は経済の面ではあまり実績が上がっておらず、支持率も低下傾向にありました。

そうした際に、北部パンジャブ地方でパキスタンとの軍事衝突が発生。総首相は強硬姿勢を取り、国民からの支持率はやや回復しました。国民会議派はネール・ガンジー家出身のラフル・ガンジー氏(48)を同党総裁として、復権を狙っています。事前の世論調査では、BJPが議席を減らすものの第1党となる可能性が高く、国民会議派は、他党と組んで連立の可能性を探ることとなりそうです。

平成31年4月3日 トルコ地方選与党首都で敗北

おはようございます。トルコの地方選が行われ、与党は首都で敗北しました。

1. 2月CPI上昇率は+19.67%に鈍化

トルコ統計局が4日に発表した2月消費者物価指数(CPI)上昇率は、前年同月比+19.67%となり、1月の同+20.35%から鈍化(図表1参照)。伸び率が+20%を下回ったのは18年8月以来半年ぶり。

最も高い伸びとなったのは、食品・清涼飲料水で、前年比+29.25%。

同国のCPI上昇率は18年8月には前年比+17.9%であったものの、同9月には一機に同+24.5%に加速。同10月には同+25.24%と、ピークになりました。但、その後は減速傾向にあります。

市場では、インフレ率は今後数か月減速すると予想しており、今年12月末日時点でのCPIの予想は平均で+15.78%と、前回1月時点予想の+16.38%から上方修正されました。

 図表1 トルコのCPI前年同月比上昇率

2. 政策金利を据え置き

一方、トルコ中央銀行は3月6日の金融政策決定会合で、インフレが改善の兆しを示唆しているものの、インフレ上振れリスクが続いているとして、主要政策金利である1週間物レポ金利を、24.0%に据え置くことに決定。

 図表2 トルコの政策金利

従来中銀は、インフレ抑制と急激なリラ下落を防ぐために、18年5月23日に緊急会合を開催し、4つの主要政策近隣うち、後期流動性ウィンドウ金利(後期流動性貸出金利)だけを13.50%から16.50%へと引き上げ、その5日後の28日には金融政策を簡素化するために、4つの政策金利のうち、1週間ものレポ金利を唯一の主要政策金利としました。

そのうえで、6月会合で17.75%としました。その後9月の会合で年初来▲40%の急落となったリラ下落を阻止するために、政策金利を一機に+24%引き上げました。金利据え置きは18年12月会合に続いて4会合連続。

3. 10-12月期成長率がマイナスに転落

他方、トルコ統計局が3月11日に発表した昨年10-12月期GDP(国内総生産)は、前年同期比▲3.0% (図表3参照)。昨年4-9月期の同+1.6%(速報ベース)からさらに低下。景気後退局面に入ったことが鮮明になりました。

 図表3 トルコ四期成長率(前年同期比)

昨年は通貨リラが大幅に下落し、インフレ率が大幅に高まりました。インフレ抑制のために、中銀は政策金利を昨年9月には24%まで大幅に引き上げました。それにより、市中銀行の貸出金利が大幅に上昇し、景気の後退につながりました。

リラの大幅下落により、一時はクーデター未遂の後遺症などで減少していた観光客が戻り、企業の輸出にもプラスになるなどの効果もあります。ただ、当面の景気見通しは厳しく、国際通貨基金(IMF)は、19年のトルコの成長率を前年比▲1.8%と予想。対米関係も良好ではなく、トルコの景気は、今後も低迷する可能性が高いと言えます。

4. 与党が地方選首都で敗北

トルコで3月31日に投開票された統一地方選では、エルドアン大統領率いる与党の公正発展党(AKP)が首都アンカラの市長戦で敗北。最大都市イスタンブールでも劣勢となりました。

開票作業が進み、トルコ・リラは対ドルで当初は下落していたものの、その後は値上がりとなりました。「AKPにとってはもっと悪いけっけも予想されていたため、買戻しが入った。自由な市場を尊重するとのエルドアン大統領の発言も材料となった」とされました。

アンカラ市長選では、野党・共和人民党(CHP)の候補がAKPの候補に圧勝。AKPが首都アンカラで市長を失うのは、2001年の結党以来、初めて。また、イスタンブール市長選でも、CHPの候補がAKPの候補に約2万5000票の差をつけてリード。

CHPのクルチダオール党首は、「国民は民主主義を選んだ」として、同党の候補がアンカラとイスタンブールの市長ポストをAKPから奪い、第2の都市イズミールでも市長ポストを守ったと述べました。

平成31年4月2日 中国3月PMI

おはようございます。日本の元号は変更が決定しましたね。さて、中国の3月製造業PMIは、市場予想を上回りしました。

1. 3月製造業PMIは予想上回る

中国の国家統計局が3月31日発表した3月の製造業購買担当者指数(PMI)は50.5と、市場予想の49.5を上回りました(図表1参照)。前月比では+0.7ポイントの上昇となり、4か月連続で景気判断の分かれ目となる50を上回りました。政府の景気刺激策が、功を奏し始めている可能性があります。

3月のサブ指数をみると、生産指数が52.7と、6か月ぶりの高筋?。前月は49.5.全体の新規受注もさらに早いペースで拡大。工場私価格指数は5か月ぶりの高水準である51.4。輸出受注は10か月連続で縮小。外需が引き続きさえず、米中通商摩擦の激化により、さらに政策措置が必要となることも考えられます。

 図表1 中国の造業購買担当者指数(PMI)

2. 非製造業PMIも上昇

一方、中国の国家統計局が同日発表した3月の非製造業購買担当者指数(PMI)は54.8。前月比+0.5ポイントの上昇。新規受注がさらに早いペースで拡大。サービス部門は中国経済の半分以上を占めています。建設部門のサブ指数は61.7と、温暖な気候になった事もあり、前月の59.2から上昇。

平成31年4月1日 ベトナム1-3月成長率+6.79%に減速

おはようございます。ベトナム1-3月成長率は、+6.79%に減速しました。

1. インフレ率は低下

まず、インフレ率を見ておきましょう。ベトナム統計局が3月29日に発表した3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は+2.7%と、前月の+2.64%からほぼ横這い(図表1参照)。

 図表1 ベトナムの消費者物価指数前年同月比上昇率

2. 1-3月のGDP成長率は+6.79%に減速

一方、ベトナム統計総局は3月29日に、1-3月期の国内総生産(GDP)成長率が、前年同期比+6.79%と発表(推計、図表2参照)。昨年10-12月期の+7.31%から減速。1-3月期だけで見ると、過去10年で18年に続き2番目に高い伸び率。

 図表2 ベトナムのGDP成長率(四半期、前年同期比)

GDPの7割弱を占める個人消費を含む最終消費支出が+7%と、全体を牽引。一方、輸出は+4.7%と、全体よりも低い伸び。米中貿易戦争の影響などによる中国からの生産シフトなどで対米輸出が3割弱伸びたものの、輸出全体の25%を占める韓国サムスン電子が生産するスマートフォンの生産が減少したことが響きました。